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Posted by つくばちゃんねるブログ at

2016年10月19日

つくばの日々2016その4 モノのよき手放し方を考える の巻




ものの手放し方って難しいと思いませんか。
どう考えても捨てるしかないってものだったらまだしも、難しいのは・・・
「もう使っていないし邪魔だから手放したいけれども、モノとしてはまだ使える」っていう場合。
それを、使ってくれそうな人のところへうまく回す、しかもなるべく時間も手間もお金もかけずに。
そうなると、とっても難しい気がします。

*****

例えば、着なくなった服の場合。
フリマアプリに出すほどのものでもないし、でも資源ごみの日に出そうとしたら、あいにくの雨。
そこで時間をつくってリサイクルショップへ持っていくと・・・
二束三文なのはいいとして、個人情報を書かされ、免許証までコピーされ。
あげくは大半のものを「これはお引取りできません」と返されてしまい、また持って帰ってくるはめになったり。
あの虚しさと、やり場のないモヤモヤ感と・・・。
そんな思いをしたことがあるのは、私だけではないはず。
何とかムダなごみを出したくない、その一心なだけなのに・・・。

そんななか、今のところ、これは鉄板!と思うのは、H&Mの古着回収サービス。
H&M以外の服でもOK。袋詰めして持っていくと(もちろんきれいに洗濯済み)、基本何でも引き取ってもらえます。クーポン券までもらえます。
持ち込まれた衣類は選別され、ものによって再利用されたり、繊維や燃料としてリサイクルにまわされたりするそうです。
企業の社会貢献活動の一環として行われてるみたいですね。

パリでは、さらに便利なシステムがあります。
「古着回収ポスト」というのがあちこちにあって、いつでも好きなときに入れられるの。
これはほんとにありがたい!
日本でもこんなのが、近所のコンビニとかにあったらいいなぁ。
そんなお話も、そのうち。



古着回収ポスト。

*****

それから、文房具とか画材などの場合。
片づけしていたら使いかけの中途半端なものや、使っていない貰いものなどがたくさん出てきた。
どこかに寄付できないかなとネットで探してみると、色んな団体があるにはある。
けれど、けっこうお金がかかるところが多い。
送料+αで引き取ってもらうための手数料がかかるんです。

いろいろとコストがかかるのは分かるけれど、できれば送料くらいにしてほしいな。
そこで、送料のみで引き取ってもらえる団体を探して送りました。
各団体によってシステムも違うし、受け付けているものも違うので、送る前にサイトをよく読む必要があります。

パリでは、とっても簡単。
いらないものがあったら、おもてへ持っていってその辺に置いておくだけ。
ほしい人が勝手に持っていってくれます。

今のアパルトマンに引っ越してきたとき、前の住人が私物を大量に残していたんです。
自分のものもあるし、狭くてとても置いておけない。
そこでいらないものを全部道のわきに出しておいたら、数日後には全部なくなっていました。
引き出しの壊れた重たいライティングビュローでさえ!

こちらでは、総じてわりと気軽にモノを回す文化があるみたいです。
拾ったものを家に持ち込むことにも、あまり抵抗がないみたい。
蚤の市なんかでは、捨てるようなものでも平気で売っていたりする。
前住人の遺産も、売ったら少しはお金になったかもしれませんが、・・・
やっぱり、全部その場ですっきり手放せる気持ちよさには替えられません。



一般家庭も多く参加するパリのフリマ。

*****

今回、ガレージを塞いでいたバイクも手放しました。
こちらは<バイク王>さんにお願い。
値段はつきませんでしたが、無料で引き取ってもらえ、廃車手続きも代行してもらった。
ひと手間省けて助かりました。
企業努力もあるのだと思いますが、こういうサービスをしても成り立つ市場があるのね。

通勤にめちゃくちゃお世話になったバイクですが、大変なこともあったの・・・。
土砂降りの雨の日に、トータル100キロくらいを走らなくてはならなかった日とか。。
複雑な思いもありつつ、それでもきれいに洗って、書類もきっちり揃えて送り出しました。。



*****

古い書類関係などは、ふつうに資源ごみの日に。
とりわけいらない書類って、捨てるとほんとにすっきりして気持ちよい。
心の塵あくたが一掃される感じ。

いろいろ整理していると、ずっと探していたものがひょっこり出てきたり。
こんなのあったっけ! なんて、存在さえ忘れていたものが出てきたり。
そんなうれしいおまけつき。ほんとに宝探しみたい。

カオスの山も、丁寧に分類して、種類別にあるべきところへ収め、いらない分を除いてみると・・・
あら不思議、すっかりかさも減って、棚も見違えるようにすっきり。

探し物があるときほど、いったん忘れて、おもむろに端から全部整理にかかってみる。
回り道のようでいて、実は最強の近道。

*****



そう、片づけをして、いらないものを手放すのは、大切なものをもっと大切にするため。
私は今でも、あんまり手厳しく切り捨てるほうではありません。
もういらないかな、と思っても、手前側1,2割はとっておく。
ミニマリストは目指さない。
モノを目の敵にしたりしない。

モノがあるっていうのは、そもそもありがたいことなのです。
異国の地でゼロから始めてみると、ふだん当たり前のようにまわりにあったものがどれほどありがたいものか気づく。
なんとかひととおりのモノを揃えようとすると、それはそれは苦労します。
日本で百均で買えるものも、ないところにはない。
街中走り回って探してもやっぱりなかったりするもの。

だからこそ、不要なものはなるべく誰かの役に立つような仕方で手放して。
そこそこ片付いた状態をきれいに保って、きちんと管理することがモノへの敬意。

*****

さいごに、冒頭の写真の古い白いラジオ。
これは中学生のときに聞いていたもの。
とっくに壊れているけれど、お世話になってたし、マジックで描きこんだネコのイラストも愛着があった。
2年くらい前に大掃除をしたときに出てきて、まだとってあったんだ!とちょっと感動・・・。
でも、白かったボディが紅茶色みたいなすごい色になっていて。
もう使うこともないのに、思い出のためだけにこのままただ家に置いておくのも、何だか現役時代の尊厳を損ねる気がした。
それでこのたび、思いきって送り出すことに。
ほんとに、お世話になりました・・・。
ご縁があれば、また何かに形を変えて戻ってきてくれることでしょう。。







  

Posted by 中島迂生 at 19:53Comments(0)つくば日記2016-8月・9月