2016年10月14日

つくばの日々2016その2 人にはやっぱり得手不得手がある!!の巻




上はパリの部屋で使ってるエレピ。なくてはならない相棒です。

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今回の滞在で大きな目的のひとつだったレコーディングの話。
私は舞台作品を手がけていたときも、基本、使う音楽はすべて自分でつくっていました。
で、今回、ある映像作品にかかるにあたり、そのための曲を7曲ばかり書いていたのですが、パリのうちでは楽器も機材もそろっておらず、そのためつくばに戻ったときにレコーディングすることに。

基本、楽器はエレピとシンセサイザーで、色んな音色に設定して演奏します。
日本に戻ったからといってそうすべて即スムーズにいくわけではなく・・・
音質がひどくてシールドを買い直したり、録音ソフトが不具合だったり、分配器を街中探し回って見つからず、注文になってさらに長々と待つはめになったり、次から次へと問題が。

しかし、このひとつの問題を前にしては、すべてはなきに等しい! それは・・・

私ってやっぱりつくづくヴァイオリンの才能がないんだわ問題 であります。。

ほとんどすべて、キーボードですますつもりだった今回のシリーズですが、1曲だけ、しかも副旋律でヴァイオリンの音色を使いたい曲があって。
ほかのほとんどのすべての楽器はシンセで代用できても、ヴァイオリンだけは、どうしても不自然なのですよ。
(あ、チェロとか、弦楽器系はけっこう不自然です。さすがに楽器の構造がぜんぜん違うので。。)
ソフトで作るっていうのは私できなくて、それで何年かぶりに、アイリッシュフィドルとして使っていたヴァイオリンを引っぱり出すことに。

ところがこれがほんっとに難しくて。
フィドルの曲って基本、キコキコせわしない感じなので、長音でビブラートかけるのって練習したことないのです。
しかし今回の曲は長音の連続。
そしてヴァイオリンの長音でビブラートなしだとやっぱり変。

何年も弾いてきたのだから、練習すれば何とかなるだろうと思って取り組んでみた。
どうも私、何事も努力すれば何とかなる!と思い込んでるふしがある。
しかし、ものによってはどんなに頑張っても何ともならないこともあることを、1週間、必死に頑張ったすえに学んだのでした・・・。

キーボードで入れた他のパートはすべて、大方2,3回練習すれば満足のいくものが録れたのに、このただひとつのヴァイオリンパートだけが結局ものにならず・・・
結局、別の楽器の音色に変更して、キーボで録り直した。

人間、やっぱり得手不得手はある!!

何事もやってみるのは価値あることだと思うけれど、不得手だと思ったらさっさと手を引くことも大切なのかも。
方法はいくらでもあるはず。今回みたいに別のやり方をとってもいいし、それができるほかの人に頼むという手もあるし。
そうして自分は得意なことに集中すればいい。
そうしてるうちに、きっと道は開けていくはず。




  

Posted by 中島迂生 at 05:07Comments(0)つくば日記2016-8月・9月