2020年11月16日

プラクシノスコープ制作 一日目:下描き

映画の起源についての授業で、「プラクシノスコープをつくったら、単位あげるよ」というので、それくらいならさくっとできそうと、早めに取り掛かることに。
しかし、やってみると思いのほか大変。。


©DAVID PARKER/SCIENCE PHOTO LIBRARY

プラクシノスコープは、その昔アニメーションのもとになった何とかスコープというのが何種類もあるのだけど、そのひとつ。
小さなメリーゴーラウンドのように、少しずつ動きを変えた絵の連続をぐるぐる回る輪の内側に貼り付けて、真ん中には鏡の支柱があって、そこに映った像がアニメのように動いて見えるというもの。
12枚くらいの絵の連続なので、簡単な動きしか表現できない。

今回やってみたポイントは
・オリジナルのデザインとモチーフで
・何も新しく買ったりせずに家にあるものでつくる

というところ。
まぁ、何かをつくろうというときは、たいていそう。
とりわけ、売ってるキットを買ってきてそのまま使ったりするのキライ。
でも、つくり方はyoutubeのお世話になってますが。。

モチーフは、目つきの悪いペガサスで決まり。
もともと、映画化したいなと思ってる私の小説の主人公。
小説はこちら。ちょうど今の季節のお話です。

2018/02/02
小説 ホテル・ノスタルジヤ 目次&前書き
パリ14区、モンパルナスの片隅にひっそりと佇む小さなホテル。ある日ふらりとやってきた少女イレーヌは、メリーゴーラウンドから逃げ出した小さな美しいペガサスを匿うはめになり、さまざまな騒動が…。空想のままに楽しんで書いた、気軽に読めるファンタジー小品。 小説 ホテル・ノスタルジヤ 目次…


映画化するとしたら、ペガサスだからちょっと実写は難しいな、CGかアニメかなー、と思っていて。
アニメはめっちゃ大変なの分かってるから、自分で制作しようと思ったことはない。
でも、12枚分の動きくらいならまぁ描けるだろう、と。。

<一日目>
12コマの絵の下絵に取り掛かる。
タテ6センチ、ヨコ5センチの小さなコマ×12。

19世紀、はじめて馬の動きや鳥の翼の動きを写真に記録したマイブリッジという人がいる。
映画の起源の話では必ず出てくる。
この人の有名な写真を参考に、ペガサスが駆けているところを描いてみることに。




しかし、ここで問題が。
マイブリッジの有名な写真の馬は右に向かって走っている。
だが私、右利きのせいか、横顔って左向いた横顔しか描けないのだ。人でも、動物でも。
なので左右反転させて参考にすることに。



16枚の写真を、12枚に省略して描こうと、描きはじめ…
ところが途中で、「あれ、明らかにこの動きと次のこの動き、つながっていないな」と気づいてしまい。。
左右反転させたら、順番を完全に間違って眺めていたことに気がついて。。



パズルのようにいくつか入れ替えて描き続けようと試みるも、頭が混乱してきて諦め、新しく描き直すことに。。
ここが第一の関門だった…。
プラクシノスコープ、手ごわい。。
まぁ、私が左向いた横顔しか描けないのがいけない、っていう話ではある。

あと、写真を見て参考にしつつも、あまり参考にしすぎてはいけない。
そのへんが難しい。
写真のコピーを描きたいわけじゃない。
あくまで自分のオリジナルの参考にしたいだけなので。。
マイブリッジの写真ではなく、おもに自分の頭の中にあるペガサスの姿を描く。

馬の脚の動きって、ほんとに、美しいけれど難しい。
ペガサスやユニコーンは小さい頃から好きでよく描いていたけれど、いつも難しいなぁって思っていた。
思うように描けるようになったのはほんと、中学生くらいになってから。



中学のときつくっていたクラブ誌の表紙。(タイトルは私の発案じゃありません。。)
このイラストは、今でも気に入っている。



劇団バリリー座のフライヤにもペガサスがいました。



さいごに馬描いたのは、4,5年前かな。

しばらく描いていなかったのでさいしょはぎこちない感じだった。
久しぶりに使う鉛筆と消しゴム。
消しゴムってカスが出てめんどくさいな。。
久しぶりに描いて感じたのは…
自分、描けば描けるけれど、やっぱり描くことがそこまで好きじゃないかも。。
すごい疲れる…
時々仕事で描くくらいならいいけど、フルタイムでこれだったら相当きつそう。。



12コマの絵の下書きまで仕上げて、疲れ果て、第一日目は終了。。
二日目に続きます。



























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Posted by 中島迂生 at 00:03Comments(0)巴里日記2020冬