2012年09月03日

仏蘭西紀2012-13

5日目、真っ暗なうちにディナンの宿を出て、7時前の列車。
窓辺で揺られるうちにだんだん明るくなってきて、朝もやの立ち昇るメドウや、さいしょの光の差す小麦畑が流れ過ぎる。

 

焼きたてのクロワッサンの香る駅舎のブラッスリ。
サン・ブリューで接続待ちのプチ・デ・ジュネ。

   

この町に、訪ねたかった。
ギャンガン、ヤン・アンドレアの生まれた町。

   

デュラスを辿る旅のつづき、至高の愛の物語。
そのかけらをさいしょに紡ぎ出した町が、ブルターニュの懐深くにひっそりと息づく。

   

土曜の朝のマーケット。コアフをつけたおばあちゃんたちの絵葉書を売ってたりする。

   

裏通りに迷いこんだ。町の中を流れる川ぞいの片ほとり、時の流れもしばしたゆたう。

 

再び列車に揺られ、ブルターニュの西北端、ブレストへ。
窓辺に流れる川がしだい幅広く、対岸は遠くなり、やがて河口となって海へ注ぐ。
霧雨に霞む彼方の陸影。
  

Posted by 中島迂生 at 21:03Comments(0)仏蘭西紀2012その2