2015年08月01日

ティファニーブルーの部屋、或いは壁紙激闘記


ティファニーブルーの部屋、或いは壁紙激闘記

「私は部屋の壁と命がけで戦っている」-オスカー・ワイルド

このころ住んでた部屋について、もう少し書きましょう。

壁紙問題については、このワイルドの言葉以上によく表してるものはありません。
いや、ご本人は全然違う文脈なんですけどね。

もともと部屋の壁は薄黄色でしてね。
白ペンキ塗っていいかって聞いたら、ダメだと。

でも、問答無用で薄黄色っていうの、そんなのなしです。
そんなわけで壁紙です。

それも原状復帰しなけりゃいかんので、壁紙用ボンドなども使えず。
その広い壁面、セロファンテープを輪っかにしたものを何千個とつくって留めることに。

でもセロファンテープですから、強度が弱いわけです。
留めても留めても、何度となく落ちてくる。

朝までかかって留め終えて、疲れ果ててベッドに倒れこんだら、その3時間後にドサッと全部ベッドの上に落ちてきて起こされたことも。
完璧に仕上げて出掛け、学校から帰ったら、一面べローンと垂れ下がってびっくりお化け屋敷みたくなってたことも。

心が疲れます。人生イヤになります。
心臓がヤな感じの痛み方をして、あ、ヤバイかも・・・ってことも。
ほんとに命がけの戦いでした。

ちっと余計なエネルギーの使い方をしたな・・・という気もしないではないですが、
それでもやっぱり、下地の薄黄色が目に触れると頭に来て我慢できないのです。
こんなものを我慢するためにわざわざパリに住んだんじゃない! っていうね。

それに、「美しい部屋に住みましょう」って美輪さんが書いてらしたのでね。
「美しい部屋に住むことを諦めてはいけません」って。

それから、ジュリア・キャメロンが、「持っていないことに不平を言うのではなく、
いま持っているものを心をこめて手入れして最高の状態にしておく」ことの大切さを説いていたし。

おかげで今は無事引っ越して、もともと住みたかったとおりの白壁に木の床の、
絵に描いたようなアパルトマンに住んでおります。めでたし。

しかし、この壁紙問題は、ほかの色んなことにも通じる気がするな。
こちらに住んでさいしょの1年、住まいにしろ学校にしろ、おしなべて、
「えーっ、そんなの聞いてなかった!! 知ってたら絶対こんなとこ選んでない!!」
ってことの連続でした。
住まいにしても、壁の色どころじゃない、遥かにひどい問題があったし。
ええ、あまり今まで書かなかったけれどね。だいたいそんなもんなのです。

ここで大切なのは、そこで諦めてしまわずに戦闘態勢を立て直し、断固として自分のほしいものを要求すること。
「そんなのないよ」「無理無理」って言われて怯んだら負けなのです。
周りに何と言われようが、望まないものはきっぱりはねのけて。
「私はこれがほしいの!」っていうのを、あくまで押し通していかないといけません。そして自分で探しにいく努力を怠らない。
そうしてはじめて手に入る気がする。

・・・まだこれから、手に入れたいものもたくさんあるのでね。
自戒をこめて。。。




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Posted by 中島迂生 at 23:08│Comments(0)巴里日記2015-3月
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