2013年12月21日

片づけについて 1-住みたい部屋を考える-


いつかはこういう日が来るだろうと、うすうす気づいてはいた。
劇団の活動に生活空間を乗っ取られてしまった。

今までに4作品、つくりあげてきて、それまでも寝室はほぼ物置き状態だったのが、大道具やら衣裳類やらでいよいよ身動きがとれなくなり、向こう側の棚の扉に到達することもできない状態に。

四六時中、道具類を見ているのも疲れてしまった。
いったん目につかないところにしまいこみたい。

ここらで何とかしないといかん。
そこで腰を上げたのが2012年の秋くらいからだった。

そのへんから前後して、堰を切ったように、それまで気になりつつも放置していた色んなものを片づけにかかった。

劇団活動にひと区切りつけて、新しい扉を開ける前に、今までの色んな活動をいろいろ片づけたい季節なのだと思う。
ここ1年半くらいの日記を読み返すと、大方は片づけのこととスケートのことで埋まっている。



まず、段プラでつくった大道具類は、たたんであっちの書棚とこっちの書棚の裏側に滑り込ませた。

劇団衣裳類は衣裳ケースにまとめてクロゼットの上段、<エニス>の7枚の背景幕をたたんでしまってあるとなりに。

たためない道具類その他をしまうために、5月の連休を使って、寝室の壁の二面にあらたに棚をつくりつけた。

それでやっと、床が見える状態に。



内装と家具について、など。

家具はわりと自分でつくるほう。
いまも小学生のときにつくった机、引っ越すときに廃材でつくったベッドなどを使っている。
ペンキ塗りもよくする。
考えてみると、ほぼすべての家具に自分の手をかけている。

片づけよう!ってなったときにも、ただ片づけるだけでなく、同時にしぜんといわば外枠の整備にかかる。
家具を処分したり、移動したり、ペンキを塗ったり、材木を買ってきてあたらしく棚をつくったり、窓まわりのデザインを考えたり。
だから時間がかかる。

3月、キャスター付きの引き出し棚をいくつか整理して、ひとつを苦労して解体し、処分。
思いのほか体力を要してきつかった。

4月、クロゼットの掃除と整理。
大道具類の材料の余った段プラ類などけっこうとってあったのだけど、このさいいったん処分。
ワードローブを整理して、劇団関係以外の衣類もだいぶ処分した。

5月、前述の、壁面二面に天井までの収納棚をつくりつけ。
ホームセンターで買った材木を運ぶのに軽トラを借りた。

基本、収納スペースは天井まできっちり使い切る。
空間をムダなく使うということにもなるし、それによって棚の上に埃がたまらない!という偉大な効用が。

6月、使い勝手の悪かった本棚を寝室から玄関に引っぱってきて、前面にスタンドミラーから外した鏡を蝶つがいで取り付け、シュークロゼットに。
鏡が重くて大変だったけど、今は大活躍でお気に入り。

7月、鏡つきの収納棚に白ペンキ+流し台の上に取りつける。
それまで流し台の上に鏡がなかった。

8月、ずっと気になってた大物をいくつか処分。
はじめてネットで粗大ゴミ収集を予約した。

9月、イス数脚、エレピ台その他に白ペンキ。

10月、ずっとどうしてもイヤだったアルミの鎧戸と、窓ガラスのチャコールグレイのアルミ部分に養生して白ペンキ。
窓は3か所。カーテンレールがキライなのでハテナ釘を打ってポールを取りつけ、木製の洗濯バサミに針金でフック部分を加えた手製のハサミフックで白い木綿地の布を吊ってカーテンに。

バランスを見ながらいろいろ試して時間かかった。
でも、おかげで今は目に入るたび穏やかな気持ちになれる窓。

そんなのでいちいち時間がかかる。エネルギーも要する。
まぁ仕方ないよね。



モノがだんだん片づいて 部屋本来の様相というか骨格というか
それが見えてくると
当初の不満があらためて目につくように

たとえば
・・・塩ビの壁紙はもうイヤだよ。
化粧合板の床板、イヤ。
アルミの窓枠、イヤ。

たしかに見せられたサンプルの中から自分で選んだ壁紙ではあるが
その中からしか選べないという時点で ほんとに選んだことにならない
貼ったすぐあとに「これ、剥がすにはどうやったらいいんですか?」と業者に聞いて
イヤな顔をされた

今となっては、重たい家具を置いたり、つくりつけのクロゼットや棚をつけてしまったりしたから、すぐにどうこうするのは難しい。

それでも、やっぱり。。。
塩ビの壁紙なんか貼られていたら、ほんとうの家とはいえない
よくみんな我慢してると思うよ

そういうところの感覚が鈍感になっているのはよくない 間違った鈍感さだと思う
ずっと住むなら、何とかしないと



いまの部屋の壁はコンクリ板らしい。
塩ビの壁紙より、剥き出しのコンクリートのほうがよっぽどいい。

コンクリの空間は、わりと昔から惹かれる。
90年代後半くらいにできたバーで、コンクリのままの壁で、照明は暗めのブルー、みたいのがよくあった。
そういうの好き。



AZUL by moussy の空間好き。
黒や暗色系の内装
音響がよくて、クラブっぽい音楽が大音量でかかっていて
すごくいい香りのミスト

包み込まれるような居心地のよさと
気分が高揚する感じ
いるだけで幸せ

モノクロの女の子の写真
すてきだなぁと思って眺めていると
別の店舗ではそのショートムービーが流れていて

あれ、つくる人になりたい
採用情報とか真剣にチェックしてしまった



映画を見ても、調度に目がいくように

<人生に乾杯>ってハンガリー映画。
老夫婦の暮らす部屋は、まだ賭けに出る前の、積み重なってきた過去
茶色やモスグリーンを基調として、年月を経て落ち着いた居心地よさ
昔の人の部屋って、けっこう濃い色の、しかも花柄の壁紙だったりする
あれをセットとしてあらたにつくったのならすごいな

<ハリーとトント>
頑固なおじいちゃんの部屋だが、白が基調の明るいモダンな感じ
持ち主の変化を怖れない、自由で若い精神をあらわしてる

SATC(映画版)のキャリーの部屋
壁をけっこう濃い水色に塗りなおすのだけど、ドアや窓枠なんかは白いままに残していて、ウェッジウッドの陶器みたいでいい感じ

さいきん、ペパーミントグリーンの壁に惹かれる
この色はかげんが難しい
濃すぎるとしつこくて見てられないし
薄すぎるとむしろ白より弱い
黄みの入り具合でもぜんぜん違う

<バグダッド・カフェ>で彼女が暮らす部屋の壁は、だいぶ前に塗ったのがいい感じに剥げたペパーミント・グリーンで、味があって魅力的
差し込む日のあかるみをより引き立てるような



これが家ってものだわ!
というイデーをはっきり得たのは、イギリス。

石もりっぱに有機物だわと思うようになった
石造りの古いとても素敵な建物をたくさん訪ねたり、泊まったりしてから



いまの部屋はシェルターだ
外の眺めが好きじゃないから
白いカーテンを通して光を入れるだけ
窓は開けない

でもほんとは窓を開けた外の世界といい関係でいるって大切
だから
次に住みたい部屋の条件は
窓を開けた外の眺めが気に入ること






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