2015年01月14日

8月28日(木) Paris revisited


  

久しぶりに見る青い雲海。・・・
あの朝、レピュブリックのシェ・ジャンというカフェのテーブルに座り、あぁ、このままここにいたい、帰りたくない、と思ったのだった。
あれから2年、パリでの日々がまた始まる。

こんどは心ゆくまま、この街を隅々まで歩きたい。
移りゆく季節をこの目で眺め、その風を肌に感じたい。
あの夏の終わりに願ったように。

8月末の木曜日。
到着が夜の7時半くらいだったので、前回のような素敵な夜景が見られるかなと少し期待していたら、まだ全然明るかった。
この日、空港から、はじめてロワシーバスを使ってみた。
空港の出口を出てすぐに乗り場があって、まっすぐオペラまで届けてくれる。
値段もバス代とたいして変わらない。

街に入って、とあるアパルトマンの開け放した窓から、部屋のようすが一瞬ぱっと見えた。
白い調度に寄木細工の床、ちょっとデコラティヴなシャンデリア、あったかい感じの光。
あぁ、よくインテリア雑誌で見るような部屋だけど、ほんとにこんなふうに住んでる人がいるんだわ。

それから、次の瞬間、バスは角を曲がり、また別のイマージュが。
建物の玄関の、アラベスクの黒い鉄格子の前を、スタイリッシュな黒人の女の人が歩いていく。
これも映画のワンシーンのよう。
それが、いまじっさい映像として動いている。
何か深く心打たれるものがあった。・・・あぁ、この街に帰ってきたな。

先生が学校のとなりの日本料理屋で待っていてくれて、焼き鳥をごちそうしてくれた。
日本料理屋といっても、やっているのは中国人で、先生と彼らはフランス語でやり取りしている。ふしぎな感じ。
そのあと寮まで送ってもらう。

先生には、この半年くらい、オンラインで授業してもらってきた。
リアルで初めて会ったのは4月ころ。
日本に来たとき、つくばの花室で用事があるというので、そのときに会った。
つくば駅で待ち合わせることになっていたのに、時間になっても現れない。
困っていると、電話がかかってきて、タクシーをつかまえて花室に来ちゃった、と。

そんなわけで、初対面だというのに、私は機嫌が悪くて、怒っていた。
「先生! つくば駅っていったらつくば駅にいてくださいよ!」って言うと、先生は「ごめんごめん」と言って笑っている。
カフェがないのでラーメン屋に入り、そこで先生はフランスに住んだいきさつや、学校の歴史をいろいろと話してくれた。
「あなたはパリに来て、そこに一生いなさい」と、先生はにこにこしながら言った。
「何も心配することはありませんよ」。





  

Posted by 中島迂生 at 08:33Comments(0)巴里日記2014-8月9月

2015年01月14日

8月29日(金) Tout est possible...




ジョルダンの教会の前から眺めた景色。

 

ものすごく涼しい、というか、寒い!・・・何これ!?
一枚だけもっていったセーターを、まさかいきなり着ることに。
それから数週間、ずっとそんな感じ。
夜には風邪ひきそうなほど、急に11月になったよう。

・・・なんか納得いかない。
もちろんありがたいのだが、あまりにありがたすぎてあっけにとられてる。
あたし、ついさっきまで日本であんな思いして、あの殺人的な暑さに耐えてきたのは、何だったの?

自分の嫌いなものには無理に耐えず、さっさと場所を変えたほうがいい。
我慢してても何のいいこともない。あらゆる意味で、いろいろと無駄にすることになる。
・・・分かってたはずなのに。
それをさらにダイレクトに、ガーン!と思い知らされた感じ。

学校まで、人さまの車に乗せてもらうことに。
凱旋門のところを通ったとき、私は見るの初めてだったのでテンションあがってると、「初めて? ほんとかいな」と呆れていた。
道すがら、いろいろ話してくれた。
フランスには5年住んでて、法律の勉強をしてる。
妻はコンセルヴァトワールで音楽史を学んでいる。
君はフランスで何をするの? と聞くので、まずフランス語の勉強をして、それから映画を学ぶんです、と。...Si possible.
そしたら、

Tout est possible en France. 

って。
今でも忘れ難い。

もちろん、そんな簡単な話じゃないことくらい分かってる。
ほんとはきっと、
君には、すべてを可能にするためにあらゆる努力を払う自由があるんだよ。
っていう意味。

この日は入学手続きとクラス分けテスト。近所のデリでお昼。
それから、バスに乗ってレピュブリックの<シェ・ジャン>や、以前にいちど来たオベルカンフの小さなバーへ。

そのあと、ゴンクールをすぎ、地下鉄の路線に沿って地上をずーっと歩いて、ジョルダンという駅まで。
・・・けっこう暑かったし、人がいっぱいでちょっと疲れた。

ジョルダンの日本料理屋さんで白ワインと焼き鳥定食。あわせて19ユーロくらい。
店主が知り合いのおじさんだというので来てみたのだけど、この日は別の店にいるとかで、会えなかった。

寮、家具と冷蔵庫があるのはうれしい。
にしても、いろいろと必要なものがなさすぎて、どこからはじめていいものやら・・・。
まず、服を掛けようにもハンガーがない。
ゴミ箱もない、壁に時計もないし、歯ブラシを入れておくコップも。・・・
人間らしい生活を送れるようになるには、しばらくかかりそう。

机と棚がぞっとするような木目フェイクのプラスチック板だ。
どうしてもこういうのだけはイヤだなと、もとから思っていたようなやつ。
一刻も早く何とかしなくては。




  

Posted by 中島迂生 at 08:34Comments(0)巴里日記2014-8月9月

2015年01月14日

8月30日(土) サン・モールの日本料理屋さん




サン・モールにある日本料理屋さん。

 

寝坊して、昼ころ、公園を突っ切って駅まで行ってみる。
しかし公園の中で迷子になり・・・人に聞いてようやく辿り着いた。
木立や丘や池のある大きな公園。
淡いピンクのバラが咲き残ってる。夏ころは綺麗だったろうな。

駅前のスーパーではじめて買い物。
食料品、シャンプーや洗剤、スポンジなどいろいろ買いこむ。

部屋に帰って、ネットを試みるも、つながらず。。
少し昼寝。

夜、サン・モールにある、きのうの日本料理屋さんの別のお店へ行ってみた。
店主に会えて、いろいろとお話を聞けた。
こっちに住んでもう何十年にもなるのだそう。
つい先週までバカンスでお店閉めてたんだって。ラッキーだった。



サーモンのお寿司と白ワイン。美味!!

  





  

Posted by 中島迂生 at 08:35Comments(0)巴里日記2014-8月9月