2018年09月08日

弾き語りレパートリーの記録、2018夏。




Just the Two of Us by Grover Washington Jr.
いちばん明るそうなのを載せておきますw
そのほか、興味ある方は曲名のリンクからどうぞ。

趣味で弾き語りをずっとやっています。歌が好きなので。
劇団で使う音楽は自分でつくりますが、こちらは基本、人様のカバー。
昔はギターでやっていましたが、さいきんはピアノですることが多い。
ただ家で自分で楽しんでいたり、たまにはオープンマイクのステージで歌ったり。
ライヴに呼んでいただいたことも何度かあったかな。

たま~にこうして、レパートリーの記録をかねて動画を撮ります。
今回撮ったのは7曲ほど。まとめて撮るのは、ほんとに数年ぶり。
けっこう、まとまった時間を必要とするので。
エネルギーも、すごく使うし。

*Just the Two of Us (Grover Washington Jr.)
朝日の明るい光がにあう、ハッピーな曲。
一年くらい前に、パリの近所のバーでよくやっていたので覚えました。
何これいい曲ー!!って思って。
それに、みんな知ってるのでこれやると一緒に歌ってくれたりします。
向こうでもミュージックシーンではけっこう英語の曲をやってる。
たしかに、そういえばジャズなんかでは、フラ語のジャズってあまり聞かないですものね。
シンプルなコード進行ですが、ライヴのステージで、ふだんと違う感覚だと意外に難しい。

*Liberée Délivrée (アナ雪のテーマ<ありのままで>の仏語版)
フランスに住んでいちばんさいしょに覚えた曲。
かつ、パリのオープンマイクでいちばんさいしょにやった曲。
ちょっと音域が広すぎて、私にはきついのだけれど。。
「少~しも寒くないわ~」っていうさいごのところ、仏語バージョンだと
「寒さは自由の代償である」っていう表現になってるのです。
それ、3歳の子供がふつうに歌ってるこの国って。。。
英語版も覚えようかと思ったけど、歌ってるときにごっちゃになりそうだからやめておいたw

*Silent Jealousy (X Japan)
この曲の弾き語りが撮れたら、この夏はOK!! くらいの、私にとっては超力作なのです。
X Japan の珠玉の名曲をピアノにアレンジした。
この曲、世界でいちばん好きな5曲に入るくらい好き。切なく激しいロックの曲。
元曲を知らない方は、ぜひ聴いてみてください。
裏打ちドラムがポイントなので、ピアノでいかにその感じを出すかに工夫を要しました。
真ん中のところの長~いインスト部分も、あたう限り再現。
アレンジは2010年くらいには大体できていたのですが、難しくてなかなか弾けなくてねー。
7年くらい練習してました。なんか努力するところが違うような気もするけど…。
とりあえず一発撮りでは、いまはこれが限界だ。。
やっぱり難しいためか、本家もライヴではめったにやりません。

*Say Anything (X Japan)
アルバム Jealousy の一曲目が上の Silent Jealousy で、この曲がいちばんさいご。
なので、私の中では上のカップリング曲みたいな存在です。
でも、こっちのほうが有名は有名かも。
この曲の弾き語りは、いろんな人がやってますね。
Toshlさんもよく歌うし。
切なく静かなバラード。インスト部分のフレーズも美しい。
さいごの語りまで入れたので長くなってしまった。

*Goodbye Yellow Brick Road (Elton John)
はるか昔から好きだった曲。私にとっては、エルトン・ジョンは Your Song よりも
だんぜんこの曲なのです。
でも、弾き語りで歌い始めたのはほんとにここ一ヶ月くらい。
ある人がカバーしてるのをたまたま聴いて、「あ、これを忘れていた!!」みたいなw
コードが意外に複雑です。
歌詞もけっこう難解らしいけど、つまりは腐れ縁的なものと縁を切ってスカッとする歌。
いやなバイトをやめるときなんかに最高な一曲。
(あ、この夏のバイトのことではなくてね。とてもいいところでしたのでね。)

*C'est Ecrit (Francis Cabrel)
フランスの国民的歌手、フランシス・カブレルの代表曲のひとつ。
これもはるか昔から歌っています。仏語がけっこう難しいので勉強にもいい。

♪彼女はほかの男の香水に包まれて帰ってくるだろう/君は叫ぶだろう、あんな女悪魔にくれてやれと
 彼女は君に許しを乞い、君は許すだろう/それが君の宿命だ…

ファム・ファタルにとらわれの人生を描く、フランス的ペーソスと倦怠を体現したような一曲。

*Ti-Amo (Exile)
これはフランスに住む直前に覚えたので、4年くらいやってる。

♪日曜日の夜は ベッドが広い…

よくコンビニとかでかかっていて、いい曲だなと思っていた。
歌詞を読んで、えっ、こういう曲なの?! と軽く引いたけどw
私、声域が低いので、カバーするのは男性ボーカルの曲が圧倒的に多いのです。
あとまぁ、精神的にけっこう男性なのだと思うわ。

ところで、弾き語りのyoutubeは Aya Fujisawa というアカウントでやっています。
藤沢は私の生まれた町の名前。
Ussay Nakajima のアカウントは劇団公演の動画専用にしているので、
いっしょにしないほうがいいかなと思って。
まぁ、さいきんは劇団公演はやっていませんけどね。




















  

Posted by 中島迂生 at 20:54Comments(0)

2018年09月08日

人をつなぐ魔法。~14区のアマチュア・ミュージック・シーンのこと~




夏のあいだ、モンパルナスのレストランでバイトしていたのだけれど、それがきっかけで、思いがけず、14区の音楽シーンとのゆるやかなつながりを回復することになった。
バイトあがりは夜11時くらい。自転車を飛ばして途中、以前何度か来たことのある、音楽ライヴをやってるバーの前を通る。
ある晩いつものようにその店の前を通ると、セッションの晩で、ふくよかな感じの女の人がピアノに合わせて歌っていた。
ゆたかな声で、メロディもいい曲。
一瞬のことで、いったん走り過ぎたが、耳に引っかかって引き返してきて、店先でしばし聴き入った。
その声が自分の肋骨あたりに共鳴して、ぶるぶる震える感じがした。

店の人が出てきて、「君のこと覚えてるよ。前にもうちの店に来たよね」と言ってくれたので、
自転車をその辺の街灯のところにとめて、店に入った。
パナシェを頼んで、カウンターで耳を傾けた。
その女の人は2曲ほどで終わってしまい、次々色んな人が立って歌う。
みんなうまかった。
ふつうのおじさんおばさんなのだけど、ジャズのスタンダードとか、堂々たる歌いっぷり。
なんかそういう血が流れてる感じがする。
日本の飲み屋で、お客さんがステージに立って演歌を歌ってるようなノリだな、たぶん。
私、あんまりそういうスタンダードを知らなくて、こういう店ではじめて知った曲がいくつもある。
ラ・ボエム、Just the Two of Us, Lullaby of Birdland などなど。

先ほど通りがかったときに歌っていた彼女の歌があまりにも印象的だったので、思わず話しかけて、さっきのあれ何という曲ですか、と聞くと、親切に教えてくれた。
それがこの曲。いい曲だわー。
あ、もちろんご本人じゃないですよ。カバーね。
でもその人はやはりプロで、音楽学校で声楽を教えてるそう。
アメリカ人だけど10年くらいフランスに住んでるそうで、説明も仏語だった。



それ以来、セッションの晩にはバイト帰りに寄ってパナシェを傾けながら、カウンターでライヴを聞くようになった。
歌ってる人もそうだけど、ピアノの伴奏を眺めているのがとくに好き。
色んな弾き方をする人がいて、勉強になる。
人の伴奏ができるって、尊敬する。

それだけでも充分楽しかったのだけど、そのうち周りのお客さんやミュージシャンが次々話しかけてきてくれて、何だか知らないうちに知り合いが一気に増えた。
あちこちの別の店を紹介されたり、連れて行かれたり。
こないだのオープンマイクで歌ってたでしょ、という人もいて、覚えててくれたようだ。

そうそう、この夏、近所のコミュニティカフェでやってるオープンマイクにも再挑戦したのだった。
初挑戦は一年ほど前。
そのときは、みんな知ってる曲をやったほうがいいかなと思って、アナ雪の仏語バージョンをやった。
だが、そのときは人がいっぱいのすし詰め状態で緊張したうえ、マイクの支柱が右半分の視界をすっかり塞ぎ、鍵盤が見えない状態で弾く感じになって恐怖だった。
ピアノ弾き語りではよくある問題なのだけど。。
それでもみんなあたたかく受け入れてくれたけどね。

それでようやく心をたて直し、二度目の挑戦。
二度目だからやりたい曲をやっていいかなと思って、日本のロックバンドの曲です、と説明してX Japan のナンバーを。
長年の課題だったSilent Jealousy という曲。
あと、Just the Two of Us もやったっけ。
みんな中ソロで手拍子打ってくれたり、いっしょに歌ってくれたり、フレンドリー。
なんか曲やると、覚えてもらえるのでいいですね。
MC兼ピアノ伴奏の進行役の人を始め、一晩にして、その場にいる全員と仲よくなった。
こんなこと、ふつうに店で飲んでるだけではありえない。
やっぱり音楽の力ってすごいわ。魔法みたい。

フランスに住んでもフランス人の友だちって、そんなにできるものじゃない。
それが軽くコンプレックスだったけど、正直、そこまでの余裕がなかった。
学期中はとにかく時間に追われ、毎日の授業や課題や色んな手続きなんかに追われて。
自由な時間が少しでもあれば、家でゆっくり休みたい…。
とても、ネットワークをつくるためにわざわざ何かするほどのエネルギーなんて残らなかった。

でも、人とのつながりって、つくろうと思ってつくらなくても、好きなことやってるとおまけのように自然とついてくるものらしい。
ありがたいことだわ。
だからやっぱり、なかなか余裕ないと思っても、自分の好きなことする時間はできるだけとるようにすることね。

次の記事で、このところの弾き語りレパートリーの動画をまとめています。



















  

Posted by 中島迂生 at 20:39Comments(0)

2018年09月07日

政治とスキャンダルと。~2017大統領選を振り返る~


先生方とお話ししていたときに、マクロンとか、スキャンダルは問題にならないの?
って聞かれたことがありました。
私、このときだけはちょっと、一瞬ポカンとしてしまった。
マクロンの名とスキャンダルというコトバが結びつかなくて。
え、彼の何がスキャンダル? なんか新しい話題があったっけ?…
実はいまでもあまりぴんと来ない。

奥さんのブリジットとのなれそめが、もとい生徒と高校教師の関係だったっていうのが?
ブリジットが当時結婚して子供もいたっていうのが?
あー、まぁ、そうかー。
でも、大方のフランス人にとって、あれはむしろ美談でしかないよね。
っていうか、私もてっきりそう思っていたのだけど… あれ、違ったの?

だって、考えてもみてくださいな。
高校生のときの恋の相手と「ぜったい結婚する!」と宣言して、
色んな障害を乗り越えてほんとに結婚したばかりか、
なんと今でもいっしょにいるのですよ。
すごいよね、よく飽きないなー。私にはとても、真似できないわ。
いや、これは皮肉ではありません! 褒めてるのです!!
これが<青い麦>みたいな一時的な関係で終わっていたら、よくある話ですけど。
ここまで来たらほんとに、見上げたものです。

そしてまた、大統領選に、それをうまく活用しましたよね。
演説の場には、必ず二人で現れて、仲のよさをアピールしてね。
おかげで中高年層の女性から圧倒的な支持を得て、大統領になれたのだものね。
あ、いや、それだけが要因ではなかったけれどね。
政治的な中庸路線とか、適切な移民政策とか、色々ありましたけど。
でもとにかく、あれは話題性であり格好のトピックではありこそすれ、
決してスキャンダルとは思われてなかったのではないかな。

ただ、そうやってプライベートを売りにしてしまったから、
いろいろきつい部分はあるだろうな、とは思います。
任期中に別れたりしたら支持率も下がるだろうから、
うっかり喧嘩もできなさそう。そのへんは大変だろうな…。

ともあれ、2017年の大統領選で、誰もが最大のスキャンダルとして思い出すのは、
共和党のフランソワ・フィヨンが身内を不正雇用して公金を流していた問題であろう。
あと、国民戦線のマリーヌ・ルペンが架空雇用で欧州議会に告発されたやつとか。
うーん、やっぱり国民性として、お金のことには手厳しいけど(税金ですからね)、
恋愛についてはわりと寛容というか、気にしないというか…
なんか、個人の自由だと思ってる感じかな。

というか、マクロンさん、ふつうに結婚しているというだけですでに、
私の中ではけっこう保守的なイメージなのですがね。
だって、オランドさんは子供4人くらいいるけど事実婚で、結婚してないし、
サルコジは任期中に離婚したし。
大統領からしてそんな感じなので、この国の人たち、
みんな自分の欲望に忠実で、けっこう自由にやってるイメージです。

ソルボンヌの先生のひとりなんか、「いま、ボクは4度目の結婚だよ」って普通に言ってたし。
けっこうなお年を召して、つるっぱげだし、特にそれほどモテそうな感じはしなかったけれどな。
文学の先生で、講義は分かりやすかったですけどね。
「毎回、生徒と結婚してるよ」と言っていた。
「よくそんなにモテるなー」とは思ったが、特にそれが問題だと思わなかった私って、
あれ、やっぱり感覚ずれてる?

ともあれ、大統領選、楽しかったなー。
私が「楽しかった」っていうのも変ですけど、あの期間の白熱した空気には、
なにかほんとに独特なものがありました。
毎日のように、次から次へと新しい展開があって。
なんというか、月9のドラマが、リアルで毎日展開していく感じ。
それくらいの密度の濃さと、波乱万丈っぷりでした。

フランソワ・フィヨンなんか、最有力候補と目されていたのに、
次々スキャンダルが明るみに出て、あっというまに支持率が急落してしまって。
それでも、開き直って「行くところまで(=ジュスコブ)行く!」と宣言して、
たちまち「ジュスコブディスト」っていう新語が生まれたりして、面白かったな。
彼こそ「スキャンダルのデパート」っていう感じで、ちょっとかわいそうなくらいだった。
あれは、ぜったい、彼が最有力候補だったからあれだけ突っ込まれたんだと思うわ。
ほかの候補者だって、探せば同じくらいのネタはあったはず。

当時、私は語学学校で政治の授業をとっていて、
毎週、先生がその週に起こったことをこまかく解説してくれました。
文法の授業でも、毎日のように話題になっていたし。
でもやっぱり、政治の授業がいちばん面白かったな。いちばん楽しみだった。
政治の授業がいちばん楽しみなんて、そんな日がこの私に来ようとは。
人生、ほんとに分かりません。

でも、フランス人が政治好きなの、よく分かった!
だってほんとに面白いのだもの。
つまりは人間ドラマなのです。
投票日が近づいてくると、スーパーで主婦たちが野菜買いながら
「誰に投票する?」って話題でもちきりなのです。
道を歩いてても、みんな選挙の話してるし。
(ついでに、街じゅうのマリーヌ・ルペンのポスターには、もれなくヒトラーの口髭が
描き加えられているし…)

やっぱり思うのはね。
国の党首を選ぶのが、直接民主制って正しい!!
だからあれほどまでに盛り上がるのですよ。
私、子どものころ、日本では首相を選ぶのが直接じゃないって習って、
「はあ?!」って感じで、相当な違和感でしたもの。

二回めの決選投票では、ルペンとマクロンの一騎打ちを、
フランス中が息を呑んで見守っていた。
あのときほど、投票権がほしいと思ったことはありません。
極右のルペンが政権を執ったら、我々移民なんか真っ先に追い出されますもの。
投票日の前日あたりには、シャンゼリゼで爆発騒ぎなんかもあって、
さいごまで波乱つづきでした。

それでも、ルペンがああいう父親のもとに生まれて色々苦労してきたのも知ってるし、
国民戦線が、色んな社会的なもやもやの捌け口みたいになってる部分もあって、
彼女がそれをひとりで受けて立っているようなところがあるのも感じている。
だからやっぱり、100%キライにはなれなかったな。

そんなこんなで、あの頃、フランスの政界については一時的に、
ちょっぴり詳しくなりました。いまはもう忘れちゃったけどなー。
映画学科に入ったら、だれも政治の話なんかしないんだもの。
あの熱狂、ちょっと懐かしい。…



















  

Posted by 中島迂生 at 00:32Comments(0)