2018年09月02日

夏のおわりに。~サヨナラから始まるコト~




今週末も、ちょっとだけ高校演劇を見に。
ひとつ、今年はどんなのやるのか気になっていたところがあって。
以前、私の生徒さんのひとりがそこの高校だったのだけれど、
文化祭のクラスの出し物で<リア王>、しかも英語劇。すごくないですか?
彼女はしかもヒロイン役、三女のコーネリア。かわいかったなー。

今回は、先週末とあわせて6,7本しか見てないけど、設定として
舞台が学校で、登場人物も制服着た高校生、っていうのがとても多かった。
まぁ、分かりますけどね。
みんな忙しいなか、稽古には時間がかかるし、大道具も作らなくちゃいけないし、
そのうえ衣裳までとなったら大変です。

でも、何本もそういうのが続くと、見てる側としては、けっこう、ストーリーが頭の中でごっちゃになる。
ちょっと思っちゃう…
君ら、リアルで毎日高校生やってるのだから、劇の中でまでやること、なくない?
自分でちょっと退屈しない?
劇の中くらい、日常からかけ離れた、全然別の世界を演じてみたくない?…

今回見たものも、そんなひとつで、舞台は高校。
でも、なんか、よかった。
部活<ダジャレ倶楽部>でほそぼそとお笑いをやってる彼ら。
廃部の危機にさらされ、それまでたらーんとしていたところ奮起してお笑い甲子園を目指すものの、
結果を出せず、結局部活はなくなってしまう。
けれど、この経験を糧に、卒業後もめいめいがそれぞれの立場でお笑いを続けることに。
後輩のがんばりで、2年後、部活も復活を遂げる…っていう。

なんかこの、「挫折からの復活」っていう感じがよかった。
演劇部のオリジナルらしい脚本もよかったし、部長役の男の子の、毎回スベるんだけど
めげずにダジャレのネタを考えつづけてるのが愛に溢れててよいw
さいごにテーマソングって感じに流れるのが、SUPER BUTTER DOG の<サヨナラCOLOR>。

脚本全体が、この曲にインスパイアされたのかなってストーリー構成で、さいごのこれがよく効いてる。
いい曲だなー。
なんとなく知ってはいたけど、なんとなく斉藤和義あたりの曲かと思っていたよ。失礼ー!
「卒業のとき先生が歌ってくれた」みたいなコメがけっこう多い。
卒業ソングだったんかい。…まぁ、歌詞を聞くと、たしかに。

演劇祭のパンフには、過去の演目リストがずーっと載ってるのです。
あれはいいよね。歴史を振り返れて。
で、今回は見れなかったけど、あとからリストを眺めていて気がついたこと。

2008年(十年前だw)に見た作品のなかで、関勝一さんという方のがありました。
顧問の先生の脚本というので、すごいなーと印象に残っていた。
色々ポジティヴに頑張ってるお父さんの話。
年頃の息子や成人した娘とコミュニケーションを図ろうと悪戦苦闘したり、
ときには空回りしつつもめげない姿が超リアルで、ご自身がモデルなのか?w…
脚本は重厚で奥行きがあり、かつ細部もきっちり作りこまれて、コミカルで。
これはアマチュアの域を超えてる、と。

気になって少し調べてみると、当時はD一高、現在はI一高の演劇部顧問で国語の先生で、
かつご自身の劇団活動もされているようです。
色んな作品を、ご自身が顧問をつとめる高校だけでなく、ほかの色んな高校が上演してる。
高校演劇界では有名みたいです。そういう存在はほかにもいるっぽい。
この世界も色んな伝統と独自の宇宙があって、奥が深そうです。

なんか、久しぶりに劇団ブログらしい記事書いていますw
でも、私の中では、文筆作品、舞台、映画はほぼ同じもの。
手段がちょっと異なるだけで、表現することの本質は同じと思っています。
だから大学なんかで文学科、演劇科、映画科って分かれてるの、なんか違和感あるんだよな。

マルグリット・デュラスは、その長いキャリアのなかでものも書いて、舞台も手掛けて、映画もつくってる。
それはごく自然なことで、私もそういう人になりたいのです。
あ、必ずしもデュラスみたいな映画をつくりたいってことじゃないけど。
そんな感じの仕事の仕方をしたい。

というわけで、
さいきん、中島迂生ライブラリーを少し整理したついでに、
夏の終わりのいまの気分に、ちょっとシンクロするかもしれない小篇をふたつ。
シュザンヌ
潮騒のスケルツォ






















  

Posted by 中島迂生 at 18:32Comments(0)演劇一般

2011年08月29日

アンラッキーさん公演♪

先週末は、いつもお世話になってるうちの姉妹劇団のような(全員男だから兄弟劇団か?)のTHE UNLUCKY BOYS さんの公演を見てきました!
http://tubproject.tsukuba.ch/

うちの団員のアンガスくんが客演で出ていまして、うちの夏公演で使ったかつらを「こっちでも使いたいから間に合ったら持ってきて!」とのこと。
そこで、もうひとりの団員さんと、かつらを届けるというミッションを果たすべく。
炎天下の6号を飛ばし、滑りこみセーフでなんとか間に合った!

今回、ケーブルテレビなどでも宣伝してたそうで、ほんとに気合いが入ってました!
ステージも登場人物がみんなぶっとんだ人ばっかりで大変面白かったです。

とくにスパイス的な役柄のアンガスくん、傑作!!
そのかつらって、古代アイルランドの兵士の役の、ロンゲで金髪なんですよ。
あれをどんな役で使うのか? と思ってたら・・・

そのかつらにサングラスかけて、怪しげなスーツ着て、なんと高校の先生役でした!
とてつもなく変なのになぜか異様に似あっていて、大爆笑!!
あまりに派手に爆笑していたらしく、あとからとなりに座ってた団員さんに、「・・・まわりのおばさんたちがびっくりしてこっち見てたよ・・・」と言われました・・・

あぁ、写真撮るのを忘れたのが残念!!
アンラッキーさんのサイトにもまだ上がってないようです。
入手できたらまた載せますね。

そのあとつくばに戻ってひと休みしたあと、まつりつくばの会場を歩いて大迫力のねぶたや屋台や大道芸を見て歩きました。
今年の夏もいろいろ楽しかった!!

でも、感傷に浸ってるひまもなくやることが山積みです。
さて、頑張るぞ!! 目指せ世界!!!(色んな意味で)
  

Posted by 中島迂生 at 17:32Comments(0)演劇一般

2010年08月31日

進みつづける


 劇団アンラッキーボーイズさんの土浦公演<最終弁論>見てきました♪
 15年のキャリアをもつ実力派劇団。
 我々とは対極といっていいスタイル、王道のセリフと動きで勝負! という感じで、歌もダンスも派手な衣装もなし、BGMも最小限。
 いや~、やはり年季の入り方が違います。すごく安定してる。ムダや間延びしたところが一切ない、緊密な構成。
 原作はありますが、脚本はオリジナルだそう。
 芸術の意味を問う力作。
 前半はありがちな一般論の展開と思わせながら、さいごのどんでん返しが鮮やかです。

 原作者がマルセル・デュシャンの<泉>を念頭に置いて書いてるのは明らか。
 個人的には、<芸術>というテーマを<真実>とか<宗教>とかに置き換えて、ドラマティックな構成という点で共通したところのあるアゴタ・クリストフの初期の戯曲<怪物>とか、自分の卒論で扱ったジョージ・シュタイナーの<The Portage to San Christobal of A.H.>などをちょっと思い出しました。

 今回の公演は、フライヤ送っていただいたので知ったのですが・・・。
 さいきん、つくば・土浦近辺のほかの劇団さんの公演も折あるごとに見て勉強しなきゃ、と思いつつ、知らないうちに終わってた、ということが多く、反省しきりです。
 自分のとこの団員さんから「○○さんの公演見てきたよー」という話をきいて、「何だー、知ってたら行ったのに」とか。もっとこまめにチェックしなくてはなりませんな。

 アンラッキーさんからは、自分たちと全く違うことをやってるからこそすごく興味をもつ、と言っていただいて、いつも折あるごとに見に来てくださり、励ましのことばをくださってる。
 こんな活動歴の長い、クオリティの高い劇団さんに認めていただいて、手放しで褒めていただける。こんなうれしいことはありません。

 我々など新参者だし、クオリティも高くないし、自分も劇団代表として当たり前の努力をしてるにすぎないと思ってるのに、何でそんなにまで? と不思議だったんですが、この日、「立ち上げたころの自分たちを思い出す」と言ってくださって、ああ、なるほど! と腑に落ちるところがあった。
 立ち上げの苦労、同じ道を通ってこられたからこそ、ご自分たちの思いに照らして共感してくださるのでしょう。
 うちも立ち上げから2年になり、3作目にとりかかろうというところで、そろそろ新人とも言えなくなってきた。
 これを励みにどんどんがんばって成長していかなきゃ、と思っています。

 アンラッキーさんは、劇団としてはすごくコンパクトで少人数なのです。
 各人の仕事がたくさんあって大変だろうな・・・と思っていましたが、ちょっとお話伺うと、あまり大所帯だと人間関係がゴタゴタするからあえて少人数なのだそう。
 なるほどそうかぁと。
 今回の客演の方が、バンドもやってたという人で、「バンドでも人間関係って難しい」って言うのを聞いて、つい先日、自分自身もバンドでものすごくゴタゴタした私は「そうですよねっ、分かります!!」と大いに熱を込めて共感してしまった。

 さいきんなぜだか、(個人としても劇団としても)色んな方面から批判と賛辞を同時に(しかもどっちもけっこう極端)いただくので、何が何だかよく分からなくなってきてるこのごろ。
 批判はまじめに考えるけど、賛辞も素直に受け取ろう。
 と、とりあえずは思ってます。

 客観的に見て「よい」ステージって何なんでしょう。
 100人中80人が満足してくれたら?
 100人中99人が満足してくれたら?
 それとも、あの人とこの人が、100人の中には入ってない誰か特別な人が満足してくれたら?・・・

 色んな考え方があるでしょう。
 そのどれも、否定するつもりはありません。
 私個人はやっぱり、わが敬愛する心の友、あゆのコトバに一票です。
「信じる道を、進みつづけることだ。必ず分かってくれる人があらわれる」

 何でいきなりあゆ? と面食らう方もいらっしゃるかも、すみません。
 浜崎あゆみ大好きです。長年のファンです。
 わが劇団のステージングも、実は彼女のライヴパフォーマンスから学んでいる点が多々あります。

 でも、それより何より、彼女の人間としてのアーティストとしての芯の強さ、速度を落とさずに、ガンガン進んでゆくパワー。
 あれはほんとに敬服もの。
 信じる道をゆくがゆえに敵を作ったり、大切なものを失ったりもするけれど、結局は共感を勝ち得て、いまも走りつづけている。
 自分が望むあり方も、きっとあんな感じなんであろうな、と思うのです。・・・
 
  

Posted by 中島迂生 at 10:57演劇一般