2016年10月13日

つくばの日々2016その1 つくばへ戻って思うこと


 
 

7月後半~9月末まで、つくばへ戻っていました。

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夏に2ヶ月ほど、パリからつくばへ戻ったときのことをまとめておきたいと思います。

まず、久々戻ってきていちばんほっとすること。
みんなが私のこと、日本人だと分かってくれる! 誰も中国人と間違えない! 
そのために路上で侮辱の言葉を投げつけられることもない!!
これはパリ暮らしの日本人が(というか、世界中どこにいても)避けられない宿命。
中山美穂さんでさえ間違えられるそうで、ほんとにどうしようもないみたい・・・。



それでも戦いつづけるぞっ

 
  

景色キレイ! 田んぼ広~い!
パリに限らず都会ならどこでもそうだと思うけれど、住まいも狭いうえ、街へ出てもあんまり空が見えない。
だからつくばに来ると、何につけても広びろ、ゆったりとしていて、なんて贅沢なスペースのとり方だろうと思う。
とくに夜の時間に動いていると、人ごみや渋滞とも無縁で、ほんとにストレスフリー。

ついでに言うと、都会だと移動するのに歩くかメトロか自転車で、いちいちけっこう大変なんですよね。
いまのアパルトマンでは、自転車を部屋に置いてるので、いちいち担いで階段を上がり降りしないといけないし。
車ってほんとになんて便利なんだろう・・・と感動します。。

日本の食べ物がふつうに食べられる! コンビニでも買える!
パリでは日本食を買うにはセーヌの向こうまで遠征しないといけません。
しかも何でも日本で買うよりだいたい3倍する。輸送費がかかるのでね・・・。

日本語の本がこんなにいっぱいある!
パリのブックオフが潰れてしまってから、こちらではほんとに本が手に入らなくなりました。
唯一の日本語書籍の新刊屋さんでは、やっぱり何でも3倍です。
しかも雑誌なんかはセロファンで巻かれて立ち読みもできず、ほんとに不幸。

そのほか、
どこへ行っても日本語が通じる!!
一日中日本のテレビが見られる!!
夏には浴衣を着て花火大会に行って、かき氷を食べられる!!

などなど、素敵なことがたくさん。

このたびのつくば滞在では、

レコーディングに四苦八苦したり

色んなものを修理したり処分したり

片付けや整理のつづきをやりつつモノとのつきあい方について考えたり

壊れたパソコンを処分して新しいのを買ったり

花火大会行ったり

日本食いろいろ食べたり

日本の本いろいろ読んだり、フランスでの話題作も訳で読んだり

テレビの色んな番組を見ていろいろ学ぶところがあったり

・・・したので、そんなことについてまとめようかと。





  

Posted by 中島迂生 at 19:01Comments(0)つくば日記2016-8月・9月

2016年10月14日

つくばの日々2016その2 人にはやっぱり得手不得手がある!!の巻




上はパリの部屋で使ってるエレピ。なくてはならない相棒です。

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今回の滞在で大きな目的のひとつだったレコーディングの話。
私は舞台作品を手がけていたときも、基本、使う音楽はすべて自分でつくっていました。
で、今回、ある映像作品にかかるにあたり、そのための曲を7曲ばかり書いていたのですが、パリのうちでは楽器も機材もそろっておらず、そのためつくばに戻ったときにレコーディングすることに。

基本、楽器はエレピとシンセサイザーで、色んな音色に設定して演奏します。
日本に戻ったからといってそうすべて即スムーズにいくわけではなく・・・
音質がひどくてシールドを買い直したり、録音ソフトが不具合だったり、分配器を街中探し回って見つからず、注文になってさらに長々と待つはめになったり、次から次へと問題が。

しかし、このひとつの問題を前にしては、すべてはなきに等しい! それは・・・

私ってやっぱりつくづくヴァイオリンの才能がないんだわ問題 であります。。

ほとんどすべて、キーボードですますつもりだった今回のシリーズですが、1曲だけ、しかも副旋律でヴァイオリンの音色を使いたい曲があって。
ほかのほとんどのすべての楽器はシンセで代用できても、ヴァイオリンだけは、どうしても不自然なのですよ。
(あ、チェロとか、弦楽器系はけっこう不自然です。さすがに楽器の構造がぜんぜん違うので。。)
ソフトで作るっていうのは私できなくて、それで何年かぶりに、アイリッシュフィドルとして使っていたヴァイオリンを引っぱり出すことに。

ところがこれがほんっとに難しくて。
フィドルの曲って基本、キコキコせわしない感じなので、長音でビブラートかけるのって練習したことないのです。
しかし今回の曲は長音の連続。
そしてヴァイオリンの長音でビブラートなしだとやっぱり変。

何年も弾いてきたのだから、練習すれば何とかなるだろうと思って取り組んでみた。
どうも私、何事も努力すれば何とかなる!と思い込んでるふしがある。
しかし、ものによってはどんなに頑張っても何ともならないこともあることを、1週間、必死に頑張ったすえに学んだのでした・・・。

キーボードで入れた他のパートはすべて、大方2,3回練習すれば満足のいくものが録れたのに、このただひとつのヴァイオリンパートだけが結局ものにならず・・・
結局、別の楽器の音色に変更して、キーボで録り直した。

人間、やっぱり得手不得手はある!!

何事もやってみるのは価値あることだと思うけれど、不得手だと思ったらさっさと手を引くことも大切なのかも。
方法はいくらでもあるはず。今回みたいに別のやり方をとってもいいし、それができるほかの人に頼むという手もあるし。
そうして自分は得意なことに集中すればいい。
そうしてるうちに、きっと道は開けていくはず。




  

Posted by 中島迂生 at 05:07Comments(0)つくば日記2016-8月・9月

2016年10月16日

つくばの日々2016その3 おうちメンテナンスあれこれ の巻




つくばの部屋。
自分にとって居心地よい部屋をつくり上げるには手間も時間もかかる。
でも、そのぶんだけ大きなパワーを味方につけることに。



こちらは完成当時のうちのベランダ。白い板張りで、なかなか素敵だと思う。
もとは、こげ茶のアルミのベランダだった。
でも、「こげ茶のアルミのベランダなんて絶対だめ! 私は白い木のベランダのある人生を手に入れるのだ!」と固く決意。
板材を買ってきて打ち付けて、白ペンキを塗って仕上げた。

もともと日曜大工はよくやるほうで、家具の大半は自作。
机なんか、11才のときに作ったのをいまだに使ってるし。
自分で設計して作れば、使い勝手はベストなことまちがいなしなのです。
にしても、とりわけこのベランダは、固く思い定めれば叶うのだ! ということの証の、記念碑的作品だった。

それがここ数年の風雨にさらされ、そしてとくに今年の台風の打撃を受けて、大変なことに。
そのようすはほんっとに衝撃的で、言葉を失うくらいだった。
・・・写真をとる心の余裕もなかった・・・。まさにめちゃくちゃ、ここまでやるか、みたいな・・・。

それでも、今回の滞在ではやることがたくさんあったので、「まぁ、今年でなくてもいいか・・・」という思いもあった。
けれど、板材の一枚が吹っ飛ばされて下に落ちたらしい。
人に当たらなくて幸いだったけれど、もしまたそんなことがあったら・・・これはだめだ、命にかかわる。。
ということで、こちらに戻る前に、何とか修繕作業をすませることに。

一日で終えるつもりだったけれど、短めのネジ釘で板材を留め直していたら、長さが足りなかったようでばらばらと落ちてきてしまい。
もっと長いのを買いに行くはめになって、二日かかった。
野外での作業、暑かった・・・。

久しぶりにドリルを出して使ってたら、ネジ釘を打つ機能もあることに気がついた。
何年使っていても、知らない機能ってあるものだなぁ。やっぱりきちんと知って使いこなすって大事。
くの字型の補強金具もつけ、針金で巻いたりなんかもして、何とか一応元の姿に戻り、作業完了。

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張替え前(左)と張替え後(右)。

一歩踏み出せば道は開けるのだ!
・・・というほど大げさな話ではないけれど・・・

こちらは網戸の話。だいぶ前から経年劣化ですきまができてしまい、虫がじゃんじゃん入ってくるので夏なんか窓を開けられなかった。
こちらに住んでいるときから、何とかしなきゃなぁ、業者に頼まなくちゃいけないかしら、またお金がかかるしめんどくさいなぁ・・・とずっと先送りしていた。

けれど、ネットで調べてみたら、ホームセンターで買ってきて自分でできるらしいので、この際ちょっとやってみることに。
ブログで写真つきで丁寧に説明してくれてる人たちがいて、すごく助かりました。
網を買いにいったら、袋の裏にも張り方がちゃんと図入りで説明されていた。

自分で張り替える場合、最低限必要なのは、網と、それを枠に嵌め込むのに使うゴム管と、ローラーくらい。
今回は、その3つでたしか1000円くらいだったと思います。

網戸の網も、さいきんは色んなものが出ていて、見ていると面白い。
以前はグレイのものが主流だったが、いまは黒が主流。黒だと、外の景色がくっきり見えるのだそう。
グレイだと白っぽくなってあまりよく見えない。
さらに、銀色だと日光を跳ね返すので、熱を逃がす効果があるらしい。
なので、内側が黒、外側が銀色のものが目下もっとも理想的。けれど、そのぶんいちばん高価。
今回は、東側の窓なので、そこまでいいかなと思って全面黒のものにしてみた。

張り替える作業も、はじめてだったけれど、そういうわけで詳しい説明があったのでとくに問題なし。
無事完了し、晴れて窓を開けて過ごせるようになった。
涼しい風が吹き抜けてなんとも気持ちよく、幸せ~!
滞在のわりとさいしょのほうに済ませたので、そのあとずっと風通しのよい暮らしを楽しむことができました。
今回は先送りしなくてよかった~♪

ちなみに、パリの部屋には網戸がありません。
そもそも、あんまり虫がいない。
開けていてもたまに羽虫が入ってくるくらいで、蚊なんか、年に1、2匹しか出くわさない。
これは大変ありがたいところです。

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などなど、諸々・・・
カーテンを洗ったり、バイクを処分したり、エアコンクリーニングを手配したり、古い書類を整理したり・・・
家まわりの雑用いろいろ。
こういうことっていわばマイナスからゼロの状態へ戻す作業なわけで、あまり生産的とはいえない。
けれど、ちょうどパソコン関係のごたごたにうんざりしていたときだった。
こういう作業って、それに比べてソフトの不具合で立ち往生することもなく、いきなりHDがダウンしてやった分がムダになるなんてこともない。
やればやっただけ進むので、結果が目に見えて、達成感がある。
どんどん部屋も居心地よくなっていく。
それがとても心楽しかった。

日ごろお世話になってきた感謝をこめて手入れしていると、部屋も喜んで、応えてくれる。
さいきんほんとに、それを感じる。
部屋と心が通じる喜びは、やっぱり労を惜しまず、自ら手をかけてこそ。
いまでは部屋のパーツのひとつひとつが、私を全力で支えてくれている感じ。

住まいは、もっとも身近な<環境>。
部屋を味方につけると強い! いろんなことが、サクサクとスムーズに進むようになります。

こちらのパリの部屋も、驚異的な狭さ、使い勝手の悪い家具など、幾多の悪条件にもめげず、
創意工夫とカスタマイズを重ね、なかなか居心地のいい拠点へと変貌中。
そんな話も、また後ほど・・・。





  

Posted by 中島迂生 at 22:59Comments(0)つくば日記2016-8月・9月