2018年05月19日

創造の場はカオス。


創造の場はカオス。

以前つくばの部屋に飾っていた、後期カンディンスキーのガラス絵の切り抜き。
創造を生む美しきカオスのイメージって、こんな感じ。

カンディンスキーがどうだったかは知りませんが、
たとえばピカソなんかの大物アーティストたちの仕事場が
とっ散らかっていたっていうのは、有名な話です。
すっきり片づけると創造性を削がれるんじゃないか、と危惧する声もよく聞く。

私、それとってもよく分かります。
だいたい、何かが生まれてくるときは、混沌の中から生まれてきますからね。
つくってる最中は、片づけどころじゃありません。
私だって、劇団やっているときは片づけようなんて考えもしなかったし。
・・・大道具類に寝室を占拠されて、どうにも動きが取れなくなるまでは。

ものすごくすっきり片づいてて美しいのだけど、
どうもいまいち楽しくなさそうな部屋、ってたまにあります。
ここの住人、何が好きでどんな毎日を送ってるのかな、ってなんか見えてこない部屋。
なんかあんまり何も生まれてこなさそうな部屋。
それよりは、多少散らかっててもにぎやかな部屋がいい。

だから、何かを夢中になってつくってる人は、
片づけなんか考えなくていいと思う。
・・・ただ、混沌も度が過ぎるとかつての私のように、
どこに何があるか分からなくなって、穴あけパンチを3個も4個も
買い込むはめになりますから、そこはほどほどにね。

私の場合、片づけるタイプかそうでないタイプかってことじゃないと思うの。
季節によっていろいろ変わる。
片づけることにシフトしてる時期、「持たない」ことに重きを置いてる時期はすっきりしてるし、
「ストックする」「コレクションする」「記録を残す」ことにシフトしてる季節はごちゃごちゃする。
あとやはり、「何かをつくってる」時期ね。
昔から、それが数年周期できてる感じ。

いまの住まいはおかげさまでわりと片づいていますけど、
たいがい、部屋がすっきり片づいてる時期って、
はっきり言ってあんまり創造的じゃなくなってる時期なのです。
えぇ、残念ながら。

「アーティスト」と「片づけ」ってのは、
あんまり両立しないものなのかもね。

ただ、子供のころからわりと好き嫌いははっきりしていたし、
好きなおもちゃと義理で置いてるだけのおもちゃもはっきりしていた。
(昔のほうが義理堅かったな。
いまは、好きじゃないものはさっさと捨ててしまいますからねw)

とりわけお気に入りの<宝物>をまとめていたし
(ビー玉とか、色とりどりのプラスチックの宝石とか、きれいな石とかね)、
その中でもとくにどれが好きか、選んでみたり並べてみたりも好きだった。
もういいやっていうのはよくほかの子にあげてしまったり、後悔もほぼない。
だから好きなモノ基準で選んだり片づけたりする素質はあったと思う。

劇団やってると、とにかく演目ごとに、大道具小道具衣裳なんかが溜まっていく。
そしてそれらを収納するスペースは有限だ。
その問題にはやってた頃から気づいていて、道具類も、
デザインの時点から極力、使わないときは畳んでおけるように考えていた。

いまも収納を工夫することでおさめ、かなりのところは捨てずにとってある。
でも、それは根本的な解決にはならないわな。それも分かってはいた。
できるだけ、モノを増やさずに創作をつづけたい・・・
それが今後の大きな課題だ。

それもあって、いまは映像にシフトしたり、執筆に戻ったり、
いろいろと試行錯誤しているところ。














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Posted by 中島迂生 at 21:23│Comments(0)巴里日記2018-5月
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