2021年01月25日

外国で仕事することの難しさ。その1・ネットでする仕事



外国に住んでる人ができる可能性のある仕事って、おおざっぱにふたつに分かれると思う。すなわち

・現地でする仕事
・ネットでする仕事

こちらに住んでる学生で、このどちらか、もしくは両方をしている人は多い。
私もそう。いろいろ試してみながら、このふたつを行ったり来たりしてきた感じ。

現地でする仕事としては、日本食レストランで働いていた。
日本人ではいちばん多いパターンなんじゃないかと思う。
これについてもそのうち書くかもしれない。
だが、今回書こうと思うのはネットでする仕事について。

まずやってみたのはウェブライターの仕事で、パリに住んでほどなく。
サイトをふたつほど掛け持ちしていた。
フランス語の語学学校がやっている、フランスの生活についてのサイトと、あとはファッションのサイトだったかな。
そのときの経験があまりにトラウマで、それから実に去年に至るまで、ネットの仕事はいっさいやっていなかった。
いやもうほんとに、ふつう一般的なウェブライターはもうやりたくない。

・書きたいテーマで書かせてくれない。全く興味ないテーマについて書かなくてはいけないことがある

これ、のっけから、ライターやる意味がないくらいほんとに地獄。

・時給換算があまりにも安すぎる

1字いくらの契約だった。なのでこちらはできるだけ長々と書く。だが編集者がいて、勝手に縮めてしまうの。
その上、規定のフォーマットに合わせて書かなくてはならなくて、向こうが満足しないと何回でも突き返してくる。(小見出しのフォントサイズとかそういう些末なこと。)それにいちいち対応していると、下手すると時給換算で200円とか300円とかの世界になる。
そういうところこそ、編集者が自分で直せばいいのに。(そのためにいるんじゃないのか?)

・取材・執筆許可を取りつけた相手が、記事の執筆後に気が変わり、許可を取り下げたことがある

一週間かけて書いたシリーズの記事がすべてムダになった。
あの時間返してほしい。
というか、ひとたびは許可を得たのだから、私に使う権利はあったと思うけれど。
少なくとも匿名で自分のブログに載せるくらいの権利はあると思うよ。
なのでそのうち載せるかも。

・サイトの運営者が私の記事を手直ししたことがあるが、文章の苦手な運営者だったようで、カギかっこの使い方とかめちゃくちゃ。
いやいや、こんな代物を、たとえペンネームでも私の名前で出せないわ、と思った。

・記事を納品したあとも、サイトへの掲載まで支払いがない。
そしてしかも、掲載のタイミングは全権向こう持ちで、こちらは全く何もできない!!

これが決定的だったと思う。
つまり、仕事したのに、いつ支払われるのかまったく見当がつかない状態。

ちょっとこれはあまりにひどすぎる。
金銭的見返りに比して、搾取される時間とエネルギーがあまりにも大きすぎる。
仕事って、総合的にはわずかでもプラスになるものだと思っていた。
精神衛生上はるかにマイナスになる仕事、やらないほうが全然ましな仕事っていうのもあるんだな、とはじめて知った。

ちょうどキュレーションサイトとかが問題になってる時期だった。
こんな最低な条件で酷使されていては、そりゃあそういう問題が起きるわ、と納得。。
いまでも、クラウドソーシングに関する記事をいろいろ読んでいると、安く叩かれる仕事の筆頭に記事執筆というのが上がってくる。
ひと回りしてまたネットでできる仕事を始めて、クラウドソーシングサービスにも登録したけれど、よほどいい条件でない限り記事執筆はもうやらない。

だから、もうああいう仕事の仕方はしたくない。
というのがまずスタート地点で、最低条件。

なんかね、イヤな思いしたことについてはあまり書きたくないんですよ。
気乗りがしないし、気が重い。
書くには思い出さないといけなくて、それにはまた、イヤな思いをし直さなくてはならないから。
だから今まで、書かなかった。
でも、隠したいわけじゃない、すべてうまくいってる振りをしたいわけじゃない。
むしろこういう記録も残しておきたいし、知ってほしい。
同じような思いしてきた人もいると思うし。
なので時々は、こういうことも頑張って書いていこうと思います。






















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