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Posted by つくばちゃんねるブログ at

2018年04月23日

うっかり買いすぎたものたち



ときどき通る公園、今日通ったら急に藤が咲き出していてびっくり。
パリはここ2,3日、急に夏です。30度近い!

さて、このところ服関連の記事を書きながら、これまで我が家にやってきた服たちの歴史を思い返していて、ふと考えたこと。
黒のソックス・・・。
昔、無印良品に入るたびに、なんか習慣のように、300円くらいの黒ソックスを買っていたっけ。
どれだけ買い込んだか、自覚してなかったんですね。
それで山のように集まっちゃって、今でもありますわ。さいごの数足だけど。

あるときはっ!と気がついて、買うのをやめたのですがね。
そういう時期はせいぜい2年かそこらの間だったと思うけど、それから15年くらいたってもまだ使い切れてないって・・・(呆)。
適正量だけ買ってちゃんと使い切るって、難しいんだなって、つくづくと思います。

まぁ、あの頃は買いすぎてアホみたいだったけれど、ちゃんと使って天寿を全うさせてやれたのはよい。
「買いすぎるとこうなる」って、身をもって学べたのもよい。
ただこの機会にちょっと、かつて買いすぎてすごい量になってしまい、使い切るのに苦労したものたちを挙げてみようと思いました。
そのものたちとは、私の場合、例えば・・・

*黒のソックス。
 買うのが習慣になっていて供給過剰→引き取ってくれるところもないので、長年かけて気長に使い切る。
*黒のトップス。
 しっくりくるものを求めて試行錯誤のすえ大変な数に→着るものは着倒し、着ないものはリサイクルへ。
*便箋と封筒
 使用途中でどこかへ紛れてしまい、存在を忘れてまた買うの繰り返し→母が要るというので、ありがたくもらってもらう。
*ホチキスと穴あけパンチ
 同じく、家の中でなくしてまた買ううちにどんどん増える→福祉団体などにまとめて寄付。
*鉛筆、ボールペン
 よくもこれだけ集まったものだと呆れるばかり→書けないものは捨て、過剰分は寄付。
*画材
 これは自分でも買いますが、ひとからいただいたりも。絵の具って固まっちゃうとどうしようもない・・・。いちおう寄付。
*特殊な印刷紙やファイルなど
 下手するとまだある(でも少しずつ使ってる)
*ビニール傘
 バッグに折り畳み傘を入れておく習慣がなかったころは、雨が降るたびにコンビニで買っていた。いまはゼロ。
*ねじや釘、針金、端材とか金具とか・・・
 錆びた釘を燃えないごみに出すのはどうも罪悪感が。どうしたものか・・・。

(番外編)
*ノート、メモ帳、ルーズリーフなど
 これらも習慣でやたらと買っていた記憶がありますが、これらは買った先からどんどん使うので、
 おかげさまで今はあんまり残っていない。

・・・と、こうして書き出してみて、驚いた!!
かつてあれだけ買い込んで、処分するにも苦労して、家にもまだたくさんあるというのに・・・
私、ここに挙げたほとんどのものを、パリのこちらの家でも買っている!!
我ながらアホじゃないかと呆れます。少しは過去から学んだらどうだー!!

人の使うものって案外変わらないんだな、という発見。
最大限、ムダなくやってたつもりだったのに。
こちらは物価も高いし、買うときもいつも相当考えてから買ってたのに、それでもこんなことになっていた。
ホチキスやパンチなんか、つくばの家からもってこいよって話です。
どれだけ余ってると思ってるんだー!!

でもやっぱり、送ると送料も高いのでね・・・ 仕方ない面もあります。
まぁ、今回こうして、自分の買い方のクセみたいなものを認識できたのはよかった。
ほんと、自分のことって自分で分からないものです。
こうして少しずつ、モノたちとのつきあい方が改善されていけばいい。

次記事では、もういいかげん卒業すべきじゃないかと思う片づけ記事や片づけ番組について。






  

Posted by 中島迂生 at 07:25Comments(0)巴里日記2018-4月

2018年04月23日

日本にもあったらいいな! パリの古着回収ポスト




着なくなった服、みなさんどうしてますか?
フリマアプリに出すほどのものでもないし、でも資源ごみの日に出そうとしたら、あいにくの雨。
そこで時間をつくりリサイクルショップへ持っていくと、二束三文なのはいいとして、個人情報を書かされ、
免許証までコピーされ、あげくは大半のものを「これはお引取りできません」と返されてしまい、
また持って帰ってくるはめになるときのあの虚しさと、やり場のないモヤモヤ感と・・・。
そんな思いをしたことがあるのは、私だけではないはず。
何とかしてムダなごみを出したくない、その一心なだけなのに・・・。



パリに住み始めてから、この問題を解決する画期的なシステムを発見しました。
それが、市で設置しているこの「古着回収ポスト」。
いらなくなった衣類や、布製品、革製品などを、いつでも好きなだけここに放り込んでくださいな、と
いうすぐれものです。
ただし、もちろん洗濯済み、きちんと乾いた状態であること。
放り込まれた衣類は選別され、ものによって再利用されたり、リサイクルにまわされたり(おそらく
繊維や燃料として)するそうです。



ポストの前面に、注意書きがはっきり書かれています。
Des vêtements et linge de maison
家庭から出た衣類や布製品
propres et secs en sac fermé
清潔で乾燥した状態であること。口を閉じた袋に入れること。
Des chaussures liées par paire
靴類は左右がそろっていること。
Des articles de maroquinerie
革製品もOK。



ポストの側面には、回収されたあとどうなるかの過程も図入りで分かりやすく描かれています。
このポストは、日本大使館のすぐそば、凱旋門からのびるオッシュ通りにあるもの。
黒塗りのリムジンの並ぶ堂々たる大通りに、臆せずでんと構えたところ、頼もしい限り。
このシステムのいいところは、まず、「いつでもやってる」ところ!
24 時間いつでも利用可能で、行ってみたら閉まっていた、とか休みだった、なんていうこともありません。
しかも近い!
私はいまパリに住んで2 軒目のアパルトマンですが、どちらにいたときも、歩いていける範囲に
このポストがありました。
1 軒目のときなんて、駅へ向かう途中にあったものです。
買い物に行くついでに持っていけて、便利なことこのうえなし。
引き取ってもらうのに、お金もかかりません。
さらに、個人情報を書かされることも、引取りを拒否されることもありません。
(もちろん、きちんと規準にかなったものだけを入れることは言うまでもなし。)



このシステム、日本にもぜひ導入してほしい!
どこかの自治体が始めてくれないかな、と切に思います。
日本の古着再利用率は、いまだ10%から20%にすぎないらしい。
でも、できればムダにしたくない、ごみにしたくないという思いは、誰しもが持っているはず。
きっと手間がかかるとか、システムが複雑で面倒という理由で行動に移せないだけ。

こんなポストが近所にあったら、回収率は飛躍的にアップするだろうにな。
そうですね、もし近所のコンビニなんかにこんなポストがあったら!・・・
ちょっと買い物に行くついでに着ない服たちを気持ちよく手放せたら・・・
そして、できれば服だけでなく、使わなくなった日用品や文房具なんかのポストもあったら・・・
そうしたら、どんなにかそうしたものが有効活用され、日本中のおうちもすっきりすることでしょうね。








  

Posted by 中島迂生 at 07:20Comments(0)巴里日記2018-4月

2018年04月22日

モノを持つとは・パリに住んで変わったこと



つくばの家の、私のクロゼット。虹の七色がそろっています。

前記事で<365日のシンプルライフ>という映画について書きましたが、その流れで。
日本でもさいきん、「1年間服を買わない実験」みたいのやってる方がおられて、興味深いなと思ってたのですが、
あの映画を見て、もっと前に同じようなことやってる人がいたんだ、と。
「買わずに、もとある中から」っていうのがいいよね、と思ったのです。限定されているぶん、色々見えてきて学びがあるだろうな、って。

期せずして、自分もこの映画と似たようなこと、やっていた。
私の場合はパリの部屋が居住スペース、つくばの家がトランクルームみたいな感じになっている。
こちらで暮らしていて、「あれがあったらいいな」と感じたものをリストアップしておいて、年に一度、ボストンバッグに詰めて持ってくる。
だから私の場合は「1日1個」じゃなくて、「年に一度、バッグに入る分だけ」がマイルール。

いちばんはじめ、こちらへ移り住んだとき、持ち物はほんとにバッグひとつ分だけだった。自分の手で運べるだけ。
それ以上はなるだけ、送ってもらったりもしなかった。
人の手を煩わすのも悪いし、送料もほんとに高い。下手すると、送るもの自体の値段と変わらないほど。
だから、服もほんとにベーシックな数着だけ。

あとは、はじめは、こちらのリサイクルショップみたいなところで少し、適当に調達した。
住み始めたのが夏の終わりで、冬物をぜんぜん持っていなかったのでね。
でも、間に合わせだからいろいろと不都合があって、結局手放したものも多い。
着心地わるいとか、合わせづらいとか、街で浮くとか、そこまで好きじゃないとか・・・。

そのあとは極力、こちらでは買わず、日本からこちらへ戻るたびに、もとある中から選んで持ってくる。
つくばの家にはすでにいーっぱい服があるので、必要なものはほぼ揃う。
はるか昔からあるアイテムが、こちらに来ると、少ないワードローブの中でがぜんヘビーユースになって活躍し始める。
だからここ何年と、ほとんど買わずにすんでいる。こういうの、自分史上はじめてのことで、面白い。



いままで、お気に入りはただ持っているだけで、あまり着ない、ということが多かった。
あらためて、そうか、服ってただ持ってるだけじゃなく、着るためにあったのか!って思う。
当たり前だけど、自分の中では、けっこうパラダイム・シフトだった。
なんか<白亜紀><ジュラ紀>みたいに、これまでが<購入・保存期>なら、いまは<使用・消費期>という感じ。

つくばでは、もとある中から持ってくることが多いが、とくに「買わない」というルールを定めているわけではない。
なくて、要るものは買います、もちろん。おもに消耗品。
日焼けどめとか、ブリーチ剤とか、ノートなど、毎年一年分まとめ買いしてもってきてる。
これらは、どうしても適当なのがフランスで見つからないモノたち。

対して、こちらでは極力買わない。
食料品とサプライ以外、めったに買うことはない。人生でこんなにものを買わないことは今までになかったくらい。
理由は・・・
まず、日本のようにクオリティの高いものがリーズナブルに手に入らない。ムダに高い。
「・・・これが何でこんなにするの?」って思う。「価格負けしてる」って表現するらしい。

ほかにも、メトロが嫌いだから極力出掛けないとか、いろいろありますが・・・
いちばん大きいのは、出掛けた先で人種差別にあって不愉快な思いをすることが多いこと。
これが最大の理由。
「こんな国の経済に貢献したくないわ!」って思います。
なので、勝手に不買運動。

まぁ、私の場合はそんなネガティヴな理由からで、
「人生を変えたい!」とか、「ワードローブを見直したい!」とかそんな殊勝な動機ではありません。
けど映画のように「もとある中から選ぶ暮らし」をやってみて、色々あらたな発見がありました。



まず、がらっと環境が変わったことで、これだけの服、これだけのモノで生きていけるっていうのが分かったこと。
それについては、なかなかいい経験だと思う。
ほんとに使ってるものしか置かない快楽・・・それもまたひとつの快楽だな、と。
身軽で気持ちいいし、管理や掃除も楽。

ただ、分かったことのひとつに・・・
こんな限界までムダを減らした(つもりの)生活でも、それでもめったに使わないものがある!
めったに着ない服、めったに履かない靴。
自分でも、かなりびっくり。人間、要るものって想像以上にほんとに少ないみたい。

あと違うのは、少ないワードローブをしょっちゅう着ては洗うので、たちまちすり切れてボロボロに。
Tシャツなんか、前は15年くらい平気でとってあったのに、こちらに持ってくると、1,2年でどうしようもなくなる。
よく言えば、新陳代謝がよくなった、ということでしょうけど。。
お気に入りがダメになるのは悲しい。同じようなのをあらたに探してもなかなか見つからなかったりするし。

他方、矛盾するようだけど、捨てること自体はすごい楽しい。
さいきん、ストレスたまると捨てたくなってねー。これだけ頑張ったんだからいいよね、って、捨てたくなる。
捨てると超絶スッキリして、気分いいのです。乗ってる気球からバラストを落とすみたいに、捨てたぶんだけぐんぐん上昇していく感じ。
でもって、買わないので、どんどんモノが減っていく。このすっきり感も格別。

・・・って、どんだけストレス溜まってるんだっていう話でもありますが・・・それでも、
「ストレスたまると買いたくなる」よりは健全だと思うの。
こうして、極力こちらで買うことなく、ほしいものはつくばの家から持ってくる→こちらで使い倒して処分、という流れが確立しつつある。
こういう流れで、これからも回っていくといい。

ところで、捨てるっていってもこちらでもちゃんと種類別に、リサイクルに出してます。
次記事ではそのひとつをご紹介。




  

Posted by 中島迂生 at 00:49Comments(0)巴里日記2018-4月