2009年06月25日
初演備忘・人集め
劇団を立ち上げようと思ったとき、まず団員募集のちらしのデザインを考えるところから始めた。
ちらし作成、刷る、可能な限りあらゆる場所に配ったり貼って回ったり、置かせてもらったり。
それからサイト作り、マスコミに募集記事載せてもらう、などなど。
ほかの劇団公演のときにちらしを置かせてもらったりもした。
当初から公演直前まで、出たり入ったり、色んな人が来ては去っていった。
けっこうめまぐるしくて疲れた。
問い合わせや見学申し込みがくるたびに色々説明したり連絡先を聞いたり台本を刷ったりあれこれの雑用。
去っていかれるたびに役の穴を埋めたり対応を考えなくちゃならなかったり。
どうせ振り回されるからあまり期待しないでいると、それはそれで伝わっちゃって。
心から歓迎し信頼しつつもかつ期待しないでいるってムズカシイ。
ちらし配りは6月くらいから始めたけれど、以下は自分のなかで第二次募集運動にかかっていた10月くらいの日記より。
宣伝といふ事。
しかしながら、やっぱりまだ団員の絶対的な人数が足りない。なんとかしなくては。
とひしひし思ったのもその日のこと。
宣伝は大切だ。
アメリカで豆腐の売上を飛躍的に伸ばして社会的な認知を得させ、<ミスター・トーフ>と呼ばれた雲田康夫さんという人の話。
先駆者に「自分が広告塔になって何でもやらないとだめ」と言われて奮起し、努力していろいろやったそうなのですが、なかでワタクシ的にものすごく感動したのが・・・
豆腐のパッケージの着ぐるみをかぶってロサンゼルス・マラソンを走ったんだそうです。・・・こういう発想ってほんと尊敬する。
この人を客員教授に招いた、ある大学の先生が、「自分を追いこんでいかないとだめなんだ」って言ってた。
あ、少し前ですが、イギリスの貧乏バンドで、お金がないから監視カメラの前で演奏してPVをつくったっていう人たちがいましたね。
バスの中までドラムセット持ちこんでプレイしてたそうです。
こういう根性って好きだなぁ。
PVをつくりあげたことより、その話題性の方でだんぜん盛り上がってましたね。
自分もいつか、同じくらい面白いことをやりたい。
*
とりあえず宣伝って重要なわけで、それには発想というのがまた大事になってくるわけです。
先日、仕事帰りにいつもと違う道を通ったら、つくば市内でもまだ自分の知らないカフェとか飲食店がいっぱいあるんだということに気がついた。
そこで、市内のカフェめぐりして劇団チラシを置いてもらえるか頼んでまわってみよう、と思い立つ。
今までは、おもに公民館とかショッピングモールとか、コンビニとかスーパーとかに張り出してもらっていた。
カフェも何箇所か回ったけど・・・ちょっと死角だったかもしれない。
人が座ってくつろいでいくところだから、ただ歩いて通り過ぎていくだけの場所よりもずっといいだろう。
カフェめぐりは前から好きだった。けど、はじめてのお店に入るのにはちょっと勇気がいるし、やっぱりただのお客さんではつまらない。
チラシ配りとセットなら、行く理由もできて、楽しめて、しかも目的も果たせて、一石二鳥。
*
というわけで、翌日チラシをたっぷり刷って出直して、あちこち10か所ほどまわる。
楽しかったし、すごく勉強になった。
チラシ配りはもう何度もやってるので今さら勉強もないのだけれど、久しぶりだったから。
忘れないようにちょっとメモしておく。チラシ配り心得。
営業職ってこんな感じなんだろうなぁ、と思う。営業マニュアルとかにもきっと同じようなことが書かれているに違いない。
○まず、目的に合った服装・身だしなみ。
企業の場合はきちんとスーツ、であろうが、私の場合は劇団の宣伝なので、おとなしいより少し派手ぎみな、劇団的な恰好のほうが望ましい。「あ、そのちらし、ものすごく髪の長い人が置いてったよ」とか、「フェイクファーのジャケット着てた」とか、なんか印象に残って覚えてもらったほうがいいから。
○礼儀正しく振舞う。
基本中の基本だが、丁寧に頼むのはもちろん、とくに注意すべきは、ほかのお客さんが待ってたりしないか確認してから店の人に話しかけること。
○ちらしはたっぷり持っていく。
頼んで受け取ってもらえる場合、壁とか窓に貼ってもらえる場合と、平らなところに置いてもらえる場合があるのだが、それぞれに長所短所がある。
貼ってもらえる場合の方が目につきやすく、また1枚ですむ反面、興味を持った人が持って行けないので、その場で連絡先等をメモしてもらうしかない。
置いてもらえる場合、興味を持った人は持って行けるのでよい。が、量が必要。
置いてあげるよ、というところが続くと、チラシは急速になくなる。だからたっぷり用意しておくべし。
○偏見や思い込みを捨て、とにかく行ってみる。
店構えの雰囲気からなんとなく入りづらかったり頼みにくかったり、忙しそうだったり迷惑かも・・・と思われたりする場合が多々あるのだが、思いこみにすぎない場合も多い。とにかく行って、丁寧に頼んでみる。
○一軒一軒丁寧に行く。
同じことを繰り返してるとついつい機械的・画一的に行ってしまいがちになるが、応対してくれる方はおのおの別の個人なのだ。反応もいろいろだから、こちらも臨機応変に。冷たくされたら素直に退散し、あっさりOKだったら心から感謝する。いづれの場合も、くれぐれも(相手に対して)失礼のないように。
<ひとりひとり別の個人。個人としての相手を尊重しよう>と思うと一軒一軒かなりのエネルギーを使う。このエネルギーを惜しんではいけないのだ。
○さいごまで気を抜かない。
店を出た後も、窓から見られているかもしれないから、きちっと姿勢を正して歩く。
○感謝の気持ちを忘れずに継続的に関わる。
またそのお店に行く機会があるときには、忘れずにちらしを置かせてもらった感謝の言葉を一言。
あと、できればだけど、どうせ何かを買わなくてはならないとか、何かのサービスを必要とする場合には、せっかくだからお世話になったお店を利用する。
それだと具体的な感謝の気持ちが伝わるし、話をする機会があったらさらに劇団の宣伝をすることができるかも。
ただ、くれぐれも長話しすぎないこと。
話しすぎてうんざりされるよりは、話し足りないくらいのほうが断然よい。
そのへんの加減てけっこうむずかしい。
こういうところの感覚をこれから培ってゆかなくては、と思います。
*
にしても、今まで劇団関係でチラシ配って歩いていて、不愉快な応対をされたところってほぼ皆無であります。ほんとにありがたい。
つくばはわりと文化活動をしている人たちがいっぱいいるので、お店のほうもそういうのに慣れているのかもしれない。
とくに個人経営のお店って、応対がものすごく丁寧でフレンドリーで、誇りをもってきちっとやっているのがすごく伝わってくる。自分も頑張ろうって、襟を正す気持ちにさせられます。
チラシ置かせてくださった方々すべてに、心からの感謝を。
ちらし作成、刷る、可能な限りあらゆる場所に配ったり貼って回ったり、置かせてもらったり。
それからサイト作り、マスコミに募集記事載せてもらう、などなど。
ほかの劇団公演のときにちらしを置かせてもらったりもした。
当初から公演直前まで、出たり入ったり、色んな人が来ては去っていった。
けっこうめまぐるしくて疲れた。
問い合わせや見学申し込みがくるたびに色々説明したり連絡先を聞いたり台本を刷ったりあれこれの雑用。
去っていかれるたびに役の穴を埋めたり対応を考えなくちゃならなかったり。
どうせ振り回されるからあまり期待しないでいると、それはそれで伝わっちゃって。
心から歓迎し信頼しつつもかつ期待しないでいるってムズカシイ。
ちらし配りは6月くらいから始めたけれど、以下は自分のなかで第二次募集運動にかかっていた10月くらいの日記より。
宣伝といふ事。
しかしながら、やっぱりまだ団員の絶対的な人数が足りない。なんとかしなくては。
とひしひし思ったのもその日のこと。
宣伝は大切だ。
アメリカで豆腐の売上を飛躍的に伸ばして社会的な認知を得させ、<ミスター・トーフ>と呼ばれた雲田康夫さんという人の話。
先駆者に「自分が広告塔になって何でもやらないとだめ」と言われて奮起し、努力していろいろやったそうなのですが、なかでワタクシ的にものすごく感動したのが・・・
豆腐のパッケージの着ぐるみをかぶってロサンゼルス・マラソンを走ったんだそうです。・・・こういう発想ってほんと尊敬する。
この人を客員教授に招いた、ある大学の先生が、「自分を追いこんでいかないとだめなんだ」って言ってた。
あ、少し前ですが、イギリスの貧乏バンドで、お金がないから監視カメラの前で演奏してPVをつくったっていう人たちがいましたね。
バスの中までドラムセット持ちこんでプレイしてたそうです。
こういう根性って好きだなぁ。
PVをつくりあげたことより、その話題性の方でだんぜん盛り上がってましたね。
自分もいつか、同じくらい面白いことをやりたい。
*
とりあえず宣伝って重要なわけで、それには発想というのがまた大事になってくるわけです。
先日、仕事帰りにいつもと違う道を通ったら、つくば市内でもまだ自分の知らないカフェとか飲食店がいっぱいあるんだということに気がついた。
そこで、市内のカフェめぐりして劇団チラシを置いてもらえるか頼んでまわってみよう、と思い立つ。
今までは、おもに公民館とかショッピングモールとか、コンビニとかスーパーとかに張り出してもらっていた。
カフェも何箇所か回ったけど・・・ちょっと死角だったかもしれない。
人が座ってくつろいでいくところだから、ただ歩いて通り過ぎていくだけの場所よりもずっといいだろう。
カフェめぐりは前から好きだった。けど、はじめてのお店に入るのにはちょっと勇気がいるし、やっぱりただのお客さんではつまらない。
チラシ配りとセットなら、行く理由もできて、楽しめて、しかも目的も果たせて、一石二鳥。
*
というわけで、翌日チラシをたっぷり刷って出直して、あちこち10か所ほどまわる。
楽しかったし、すごく勉強になった。
チラシ配りはもう何度もやってるので今さら勉強もないのだけれど、久しぶりだったから。
忘れないようにちょっとメモしておく。チラシ配り心得。
営業職ってこんな感じなんだろうなぁ、と思う。営業マニュアルとかにもきっと同じようなことが書かれているに違いない。
○まず、目的に合った服装・身だしなみ。
企業の場合はきちんとスーツ、であろうが、私の場合は劇団の宣伝なので、おとなしいより少し派手ぎみな、劇団的な恰好のほうが望ましい。「あ、そのちらし、ものすごく髪の長い人が置いてったよ」とか、「フェイクファーのジャケット着てた」とか、なんか印象に残って覚えてもらったほうがいいから。
○礼儀正しく振舞う。
基本中の基本だが、丁寧に頼むのはもちろん、とくに注意すべきは、ほかのお客さんが待ってたりしないか確認してから店の人に話しかけること。
○ちらしはたっぷり持っていく。
頼んで受け取ってもらえる場合、壁とか窓に貼ってもらえる場合と、平らなところに置いてもらえる場合があるのだが、それぞれに長所短所がある。
貼ってもらえる場合の方が目につきやすく、また1枚ですむ反面、興味を持った人が持って行けないので、その場で連絡先等をメモしてもらうしかない。
置いてもらえる場合、興味を持った人は持って行けるのでよい。が、量が必要。
置いてあげるよ、というところが続くと、チラシは急速になくなる。だからたっぷり用意しておくべし。
○偏見や思い込みを捨て、とにかく行ってみる。
店構えの雰囲気からなんとなく入りづらかったり頼みにくかったり、忙しそうだったり迷惑かも・・・と思われたりする場合が多々あるのだが、思いこみにすぎない場合も多い。とにかく行って、丁寧に頼んでみる。
○一軒一軒丁寧に行く。
同じことを繰り返してるとついつい機械的・画一的に行ってしまいがちになるが、応対してくれる方はおのおの別の個人なのだ。反応もいろいろだから、こちらも臨機応変に。冷たくされたら素直に退散し、あっさりOKだったら心から感謝する。いづれの場合も、くれぐれも(相手に対して)失礼のないように。
<ひとりひとり別の個人。個人としての相手を尊重しよう>と思うと一軒一軒かなりのエネルギーを使う。このエネルギーを惜しんではいけないのだ。
○さいごまで気を抜かない。
店を出た後も、窓から見られているかもしれないから、きちっと姿勢を正して歩く。
○感謝の気持ちを忘れずに継続的に関わる。
またそのお店に行く機会があるときには、忘れずにちらしを置かせてもらった感謝の言葉を一言。
あと、できればだけど、どうせ何かを買わなくてはならないとか、何かのサービスを必要とする場合には、せっかくだからお世話になったお店を利用する。
それだと具体的な感謝の気持ちが伝わるし、話をする機会があったらさらに劇団の宣伝をすることができるかも。
ただ、くれぐれも長話しすぎないこと。
話しすぎてうんざりされるよりは、話し足りないくらいのほうが断然よい。
そのへんの加減てけっこうむずかしい。
こういうところの感覚をこれから培ってゆかなくては、と思います。
*
にしても、今まで劇団関係でチラシ配って歩いていて、不愉快な応対をされたところってほぼ皆無であります。ほんとにありがたい。
つくばはわりと文化活動をしている人たちがいっぱいいるので、お店のほうもそういうのに慣れているのかもしれない。
とくに個人経営のお店って、応対がものすごく丁寧でフレンドリーで、誇りをもってきちっとやっているのがすごく伝わってくる。自分も頑張ろうって、襟を正す気持ちにさせられます。
チラシ置かせてくださった方々すべてに、心からの感謝を。
初演備忘・会場設営、段取り、劇団のあり方を模索/次作の方向性
初演備忘・照明、音響、撮影
初演備忘・稽古、演出、ダンス
初演備忘・衣裳、道具類
初演備忘・背景幕、会場選び
エデンを逃れて~中島迂生のキリスト教的背景~
初演備忘・照明、音響、撮影
初演備忘・稽古、演出、ダンス
初演備忘・衣裳、道具類
初演備忘・背景幕、会場選び
エデンを逃れて~中島迂生のキリスト教的背景~
Posted by 中島迂生 at 04:15│Comments(0)
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