2019年01月13日

ショートフィルム制作メモ2



ひきつづきショートフィルム<この限りある世界に 星ひとつ>についてのメモ。
画像は、一場面から。個人的にはこのカットがいちばん好きかも…。
フィルム動画視聴はこちらからどうぞ。

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メモ1から続きます。ここでは録音、撮影、音声、音楽について。

*ナレーションと台詞

小説<ナジャ>から抜粋したナレーションの、録音はユーリが担当。
慣れてる感じで進行もスムーズだった。
ナジャのフレーズを私が、アンドレのそれをジャンが担当している。
「私、外国人だから、発音が変だったら言ってね」と頼んで、指導してもらった。
ユーリとジャンに聞いてもらって、「いいね」といわれたテイクを使っています。

現場で演じながらしゃべった台詞はふたつだけ。
後半の「アンドレ、アンドレ…」から始まるモノローグはやや長い。
台詞覚えてるひまなんかなかったから、思い出しながらしゃべってる感じで
間が開いてしまい、あとから、間延びしたところを編集でカットしている。

他方、出会いの場面で「私はさまよえる魂」、これたったの一言なのにはるかにやっかい。
何度も何度もダメ出しされて、しまいには何がどうダメなのか分かんなくなってきて。
結局、ここだけあとから撮り直した。だから微妙に違和感あると思う。
でも仕方ない、とりあえずのベスト。



*撮影の現場で

現場では予期せぬことがいろいろ起こります。
ものすごい雨風で、予定していた露天での撮影を諦めざるをえなかったり。
中から撮ろうと思ってた建物が、週末なので閉鎖されてたり。
三脚が調子悪くて取替えに行かなくてはならなかったり…。

ほんとはシナリオやカット割りのデッサンだけでなく、撮影順リストもつくっておかなくてはいけない。
必ずしも話の進行どおりに撮るわけではなく、色んな条件を考えていちばん効率的に撮る必要があるから。
今回は正直、そんなひまもなくて、撮れそうなカットから、片っ端から撮ってくという感じだった。
けど、今回使った機材では、カメラを三脚に据えるのがすごく大変だったらしく、
三脚で撮るカットと、手持ちで撮るカットを別々にまとめてくれと言われて、頭が混乱した。
そういう区別ではまったく考えてなかったので…。

(ただ、正直言うと、三脚に据えるのにそこまで苦労しなくちゃいけないカメラって、ダメだと思うの。
それ、機材が悪いわ。ワンタッチで乗せられるようでなくては。)

人が歩くシーンは、撮影の基礎練習のつもりで入れました。
何気なく見えると思うけど、いろんなバリエーションで撮っている。
・定点で、肩から上
・定点で、全身
・手持ちでen amorce (日本語で何と言うのか分からないけど、人の肩越しに撮るやつ。)
・定点でズームでen amorce
などなど。
さいごのは、手持ちだとカメラが揺れて、入ってほしくない夾雑物が入ってしまうのを私が嫌がったら、
ユーリが考えてくれたのです。
せっかく撮ってくれたので、ぜんぶ使ってる。
結果として、歩くシーンの色んな撮り方のデパートみたいになっている。

とは言っても、二人のまわりをカメラがぐるぐるまわるシーンでは、
夾雑物もへったくれもなく、ぜんぶ入ってしまってるので、もはやあんまり意味ないのだけど。。
あれは私、簡単に考え過ぎだった。
ぐるぐるまわりながら画面に二人の人間をキープし続けるのは相当難しかったようで、
ユーリ、いろいろ試行錯誤しながら撮ってくれた。

感心してしまったのは、(自分で頼んでおいてなんだけど)
カメラ持ちながらあんなにぐるぐるまわってよく目が回らず、転びもしないなーって。
三半規管が相当強い人でないと、あれはできないと思うわ。
そういうわけで、全く美しくない無味乾燥なキャンパスのようすが残らず映りこんでしまったけれど、
せっかくがんばってぐるぐるまわってくれたので、それも全部使ってます。

とにかく、寒いのにふたりともよく我慢強くつきあってくれたわ。
正直いうと、暗くなってしまって撮れなかったカットもあったし、
みんな寒くて早く切り上げたがっていたので諦めたカットも。

そもそも、メトロが駅に着くまでにカット割を描き上げなくてはならなかったので
慌てたあまり描くのを忘れてたカットもあった。(問題外w)
天候の問題で場所を変えざるをえず、当初のイメージからだいぶ変わったのもあるし。
ともかく、やれる中でやること、とれた素材からつくり上げることを学びました。



*音

撮影担当のほかに音声担当というのがいて、カメラからケーブルでペルシュっていう棒の先にマイクをつけて、
ヘッドセットで確認して調整しながら、それで録るのね。
カメラとつながってるので、つねにカメラマンと一緒に動かないといけなくて、ケーブルはからまるし、
けっこうやっかい。

ところで、私が知ってるビデオカメラって、ふつう、音もいっしょに録れるもの。
ふつう一般の認識って、そうよね?
で、私、当日使ってた機材も当然そうだと思っていたのです。
ペルシュで録るのは、会話など、人の音声をとくにメインに録る必要があるときにやるのだと思っていて。
つまり、ダブルで録っているのだと思っていた。

当日は撮影係がユーリひとりしかいなかったこともあり、会話のない、歩いてるシーンなんかは
ペルシュ大変だからいいやと思って、カメラだけで撮ってもらった。
会話のところは、二人いっしょに喋ることはないので、ひとりが喋ってるあいだ、ほかのひとりが
音声係をつとめる感じで進行。

ところが、できあがった映像を再生してはじめて知ったのは、
カメラでは音声がまったく録れていないということ。ほんとに、映像だけ!
専門的な機材なのでしょうけど、特化しすぎもどうかと思うわ。びっくり。

歩いてるシーンなども、ふつうにその辺の物音が入って、足音などが入ってれば
それだけでおかしくないと思うのだけど。
全く無音って、さすがに変でしょう。
それで、どうしてもBGMをつけないわけにいかなくなったわけなのです。



*音楽

時間がなかったのでひとさまの曲を勝手に使わせてもらっている。
Liquid Tension というプログレのユニットで、Liquid Tension Experiment2 というアルバムの、
さいしょの曲とさいごの曲を、それぞれ前半とさいごに。

相当な強行軍で編集作業していたので、テンションをキープするために聞きながらやってたのだけど、
それをそのまま使わせてもらった。
じっさい、ブルトンが30年代のパリでやってたことと、彼らが90年代のアメリカの音楽シーンでやろうとしていたこと、
けっこう相通じるものがある気がするのです。
おもちゃ箱をぶちまけたようないきいきとした実験性と、同時に深く抽象的で。

ただ、ビートのはっきりした曲を使うと、カットを切り替えるときにビートに合わせて切り替えないと
不自然になるので、そうせざるをえず…いちいち手作業だから面倒なの。
そのうち構成ぜんたいが曲の構成に引っぱられて、自分でも「ミュージック・ビデオかっ!」と
突っ込みたくなる仕上がりに…。

逆に、さいごで使ったようなゆっくりした曲は、
どこでカットを切り替えてもそんなに変な感じはしないので、すごく楽。
ちょっとメロすぎて、見た人にはくすっと笑われたけど。。

メモ3 につづきます。編集、映像について考えたこと、など




















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